2016 Fiscal Year Annual Research Report
細胞内物質輸送に関わるLrrk1の免疫系における機能解析
Project/Area Number |
15J07574
|
Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
森本 桂子 慶應義塾大学, 医学部 (信濃町), 特別研究員(PD)
|
Project Period (FY) |
2015-04-24 – 2018-03-31
|
Keywords | 獲得免疫 / B細胞 |
Outline of Annual Research Achievements |
LRRK1はパーキンソン病及びクローン病の原因遺伝子として精力的に研究が行われているLRRK2と同じファミリーに属する分子である。ヒトの末梢血中のB細胞や単球で発現することが報告されているが、これまでLRRK1の免疫系における機能に関しては未解明であった。 そこで、Lrrk1 mRNAの免疫細胞における発現をRT-PCRを用いて確認したところ、Lrrk1 mRNAはマウスのB細胞において発生・分化の過程においてほぼ一定して発現することが明らかとなったため、Lrrk1ノックアウトマウスを用いて詳細にLRRK1機能の解析を行った。その結果、Lrrk1ノックアウトマウスでは腹腔のB1a細胞が著明に減少しており未刺激状態での抗体産生が異常をきたすこと、T細胞非依存的がIgG3産生に異常があることが明らかになった。LRRK1欠損によりIgG3へのクラススイッチに重要なgermline transcript (GLT)の発現、activation-induced cytidine deaminase (AID)の発現が低下することがわかった。またLRRK1欠損B細胞はB細胞受容体刺激における増殖・生存が障害されており、そのメカニズムとしてB細胞受容体刺激においてLRRK1がCARMA1と複合体を形成し、CARMA1依存的なNF-kBシグナルを正に制御することが明らかになった。 B細胞受容体刺激によるNF-kBシグナルの活性化は種々のリンパ腫において病態に関わる重要な経路として知られており、この経路に新たにLRRK1が関与するという今回の成果はLRRK1が新たな治療ターゲットとなる可能性を示唆している。
|
Research Progress Status |
翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。
|
Strategy for Future Research Activity |
翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。
|
Research Products
(4 results)
-
[Journal Article] LRRK1 is critical in the regulation of B-cell responses and CARMA1-dependent NF-kB activation2016
Author(s)
Morimoto K, Baba Y, Shinohara H, Kang S, Nojima S, Kimura T, Ito D, Yoshida Y, Maeda Y, Sarashina-Kida H, Nishide M, Hosokawa T, Kato Y, Hayama Y, Kinehara Y, Okuno T, Takamatsu H, Hirano T, Shima Y, Narazaki M, Kurosaki T, Toyofuku T & Kumanogoh A
-
Journal Title
Scientific Reports
Volume: 6
Pages: -
DOI
Peer Reviewed / Open Access / Acknowledgement Compliant
-
-
-