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2016 Fiscal Year Annual Research Report

シグナルペプチド分解に関わる膜プロテアーゼRsePの構造・機能解析

Research Project

Project/Area Number 15J08129
Research InstitutionThe University of Tokyo

Principal Investigator

武本 瑞貴  東京大学, 理学系研究科, 特別研究員(DC1)

Project Period (FY) 2015-04-24 – 2018-03-31
Keywords構造生物学 / X線結晶構造解析 / MDシミュレーション
Outline of Annual Research Achievements

本研究では、タンパク質の膜透過の際に用いられるシグナルペプチドを、膜の疎水的環境中で加水分解する膜内プロテアーゼであるRsePに着目した。このRsePについて、X線結晶構造解析を用いることでRsePの基質結合機構や、基質切断メカニズムを原子分解能で明らかにすることを目指している。昨年度までに確立させた精製系を用い、本年度は結晶の質を改善させることを目的として各種結晶化条件の検討を進め、昨年よりも良好なデータセットの取得に成功した。しかしながら、分子置換による解は得られなかったため、今後はさらなる分解能の向上を目指して、結晶化条件や結晶化方法、精製条件や発現コンストラクトを改良してゆく予定である。また、RsePと基質の結合を観察するためや、機能解析に用いるための基質のデザインやそれらとの共結晶化を計画している。さらに、分子置換法や重原子による異常分散を用いた位相決定法を用いることで位相を決定し、新規構造であるRsePの結晶構造を決定することを目指す。
本年度はこの他に、本研究室で得られた膜タンパク質結晶構造についていくつかのMDシミュレーションによる解析を担当し、2報の論文を共著として出版した。これらのタンパク質以外にも、現在MDシミュレーションによる解析を進めているターゲットが複数存在し、いずれも現在、結晶構造と同時の出版に向けて論文を執筆中である。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

3: Progress in research has been slightly delayed.

Reason

RsePについては、当初の計画に比べてデータの分解能が不十分であり、未だ構造決定に至っていないという点で計画よりもやや遅れていると言える。
一方で、並行して進めている膜タンパク質のMDシミュレーションによる解析では良好な結果が得られており、こちらの研究についてはおおむね順調に進展しているといえる。

Strategy for Future Research Activity

RsePについては、現在得られている結晶化条件を改良するため、結晶化に用いる脂質や精製時の界面活性剤の種類等を検討する。また、LCP法以外の結晶化方法、例えば蒸気拡散法やバイセル法も試し、分解能の向上を狙う。さらに、重原子による異常分散を用いた位相決定法により、RsePの結晶構造を決定することを目指す。並行して進めている各種MDシミュレーションについては、共著となる研究室のメンバーとコミュニケーションを取りつつ、データの解析や論文の執筆を進め、出版を目指す。

  • Research Products

    (2 results)

All 2016

All Journal Article (2 results) (of which Peer Reviewed: 2 results,  Open Access: 1 results)

  • [Journal Article] Structural basis for amino acid export by DMT superfamily transporter YddG.2016

    • Author(s)
      Tsuchiya, H., Doki, S., Takemoto, M., Ikuta, T., Higuchi, T., Fukui, K., Usuda, Y., Tabuchi, E., Nagatoishi, S., Tsumoto, K., Nishizawa, T., Ito, K., Dohmae, N., Ishitani, R., Nureki, O.
    • Journal Title

      Nature

      Volume: 534 Pages: 417-420

    • DOI

      10.1038/nature17991

    • Peer Reviewed
  • [Journal Article] Crystal structures of the TRIC trimeric intracellular cation channel orthologues2016

    • Author(s)
      Kasuya, G., Hiraizumi, M., A.D. Maturana, Kumazaki, K., Fujiwara, Y., Liu, K., Nakada-Nakura, Y., Iwata, S., Tsukada, K., Komori, T., Uemura, S., Goto, Y., Nakane, T., Takemoto, M., H.E. Kato, Yamashita, K., Wada, M., Ito, K., Ishitani, R., Hattori, M., Nureki, O.
    • Journal Title

      Cell Research

      Volume: 26 Pages: 1288-1301

    • DOI

      10.1038/cr.2016.140

    • Peer Reviewed / Open Access

URL: 

Published: 2018-01-16  

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