2015 Fiscal Year Annual Research Report
抗血栓性と温度応答性を併せ持つ材料を基盤とする癌標的指向性DDSキャリアの開発
Project/Area Number |
15J08130
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Research Institution | Yamagata University |
Principal Investigator |
佐藤 一博 山形大学, 理工学研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2015-04-24 – 2017-03-31
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Keywords | 抗血栓性 / 水和 / 癌細胞接着性 / 高分子ミセル / RAFT重合 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、これまでに明らかとなっていなかった高分子材料が発現する抗血栓性についての発現機構の解明を目指すため、既存の抗血栓性高分子であるポリ(2-メトキシエチルアクリレート) (PMEA)の一次構造中の側鎖エステル部位に注目した新規高分子、ポリ(3-メトキシプロピオン酸ビニルエステル) (PMePVE)を合成し、水和構造と抗血栓性を評価した。また、血小板は粘着せずに癌細胞が接着する細胞の接着選択性を有する高分子を用いた両親媒性ブロック共重合体を合成し、ミセル化挙動の解析を行った。 まず、PMePVEはモノマーであるMePVEを2段階の反応で合成した後、フリーラジカル重合により合成した。合成した高分子は、含水試料を作製した後、示差走査熱量計(DSC)測定により吸着した水の構造を評価した。その結果、PMePVEは同様の化学組成を有するにも関わらず、PMEAとは異なる水の構造を形成することが明らかとなった。また、PMePVEの抗血栓性をヒト血小板粘着試験により評価したところ、PMEAと同程度の抗血栓性を有していることがわかった。これらの結果から、同様の化学組成を有している場合でも、化学構造式を変化させることにより吸着した水の構造が変化し、それに伴い抗血栓性を発現できることが示唆された。 次に、疎水性部位にPMEA、親水性部位に細胞接着選択性を有するPMEA類似体を用いた両親媒性ブロック共重合体を、可逆的付加開裂連鎖移動(RAFT)重合により合成した。合成したブロック共重合体は、分子量分布1.2-1.3に制御できた。合成した高分子を水環境下で自己組織化によりミセル化させ、動的光散乱(DLS)により高分子ミセルのサイズを解析した。その結果、作製した高分子ミセルは直径90-170 nmであることがわかった。
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Research Progress Status |
翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。
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Research Products
(3 results)