2017 Fiscal Year Annual Research Report
ミトコンドリアゲノム及び核ゲノム情報を用いた古代中国人類集団の遺伝的背景の解明
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15J08490
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
石谷 孔司 東京大学, 理学系研究科, 特別研究員(DC1)
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Project Period (FY) |
2015-04-24 – 2018-03-31
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Keywords | 古人骨ゲノム / 次世代シークエンス / バイオインフォマティクス |
Outline of Annual Research Achievements |
当該年度は,信頼性の高い古人骨ゲノム解析に向け劣化古人骨試料から得られた次世代シークエンスデータの解析方法の開発・改良を中心に実施した.本研究課題で取り組んだゲノムマッピングにおける精度改善や解析効率の低下に対するアプローチは,今後多くの古人骨試料への適用が期待される.また,本年度は膨大な塩基配列データベースを活用し,混入したヒトミトコンドリアハプログループ(コンタミネーション)を高精度に推定するための手法開発を行った.この研究手法は,日本DNA多型学会にて優秀研究賞を受賞する等高い評価を受けた.さらに,研究初年度から開発を進めているヒトミトコンドリアゲノム統合解析ツールMitoSuite(Ishiya and Ueda, 2017)は引き続き改良を進めており,操作性と機能の両面で改善がみられた.また,本年度は,古人骨ゲノムにおける欠損塩基の補完法(インピュテーション)についてもシミュレーションデータと実データの両方を用いた検証を実施した.以上の研究成果は,今後国際学術誌に投稿予定である.本年度は自身が開発した手法やツールを活用することで,約3,000年前の遺跡から出土した複数の人骨試料を用いてゲノム解析も実施した.各サンプルは,古代DNAの信頼性(Authenticity)を示す上で重要な脱アミノ化やコンタミネーションを調べた上で解析に用いた.また,ゲノム配列の一部が欠損した個体に対しては,上記の欠損補完法(インピュテーション)を適用した.以上の研究成果は,国際学術誌に投稿を予定している.今後は温暖湿潤なアジア地域で出土する劣化古人骨を対象に,全ゲノム解析へ向けてさらなる解析手法の開発・改良に取り組んでいきたいと考えている.
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Research Progress Status |
29年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
29年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(4 results)