2017 Fiscal Year Annual Research Report
単純ヘルペスウイルスにコードされる宿主免疫制御因子の同定とワクチン開発
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15J09601
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
丸鶴 雄平 東京大学, 新領域創成科学研究科, 特別研究員(PD)
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Project Period (FY) |
2015-04-24 – 2018-03-31
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Keywords | 単純ヘルペスウイルス / インフラマソーム |
Outline of Annual Research Achievements |
前年度までに、HSVのVP22がAIM2インフラマソームを阻害することが明らかになっていた阻害様式は不明であった。AIM2は293T細胞に単独発現させると自己凝集し、フィラメント様の構造を取ることが報告されている。もしVP22がAIM2の自己凝集を阻害するのであればVP22はAIM2のオリゴマー化を阻害する事が考えらえる。そこでAIM2とVP22を293FT細胞に共発現させ顕微鏡下でAIM2の構造を観察すると、VP22と共発現させた際のみAIM2の自己凝集が阻害されていた。更に密度勾配遠心分離法によりAIM2とVP22を共発現させた細胞の溶解液を分画すると、VP22非存在下と比較して、VP22存在下では低密度な分画にAIM2が検出された。これらの結果からVP22はAIM2のオリゴマー化を阻害することが示唆された。AIM2はN末端側にASCとの結合に必要なpyrinドメイン、C末端側にdsDNAとの結合に必要なHINドメインから構成される。GST-pull down assayを行うことによりVP22がAIM2のHINドメインと結合することが示した。また、293FT細胞において、(i) VP22はAIM2のpyrinドメインの自己凝集は阻害せずHINドメインの凝集のみ阻害したこと、(ii) HINドメインとの結合を消失させた変異VP22はAIM2インフラマソーム阻害能を消失していたこと、から、VP22はAIM2のHINドメインと結合することによってAIM2のオリゴマー化を阻害していることが示唆された。従って今年度における研究によってVP22がAIM2のHINドメインに結合する事によって、インフラマソームの活性化の初期段階である、AIM2のoligomerizationを阻害する事が明らかになった。本研究は単純ヘルペスウイルスに対するワクチン開発の基盤的知見となり得る。
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Research Progress Status |
29年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
29年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(4 results)