2016 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
15J11551
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Research Institution | Nara Women's University |
Principal Investigator |
金崎 悠 奈良女子大学, 理学部, 特別研究員(PD)
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Project Period (FY) |
2015-04-24 – 2017-03-31
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Keywords | 水晶振動子 / 洗浄性評価 / 脂肪酸 / ドデシル硫酸ナトリウム / アミドアミンオキシド |
Outline of Annual Research Achievements |
界面活性剤水溶液は、濃度を増加させることにより、洗浄力や乳化・可溶化量などの界面特性を上昇させることが可能である。しかしながら、環境負荷低減の観点から、洗剤中の界面活性剤の使用量低減が訴求されており、少量でも高い性能をもつ洗浄系が求められている。本研究では、使用量削減を目的に、汎用型アニオン界面活性剤ドデシル硫酸ナトリウム(SDS)に新規性のノニオン界面活性剤であるアミドアミンオキシド(AAO)型界面活性剤を混合し、高い洗浄力を発揮する界面活性剤混合系の提案を試みた。今年度は、昨年度構築した水晶振動子(QCM)法を用いた洗浄性評価手法を界面活性剤混合系の洗浄力評価として導入し、界面活性剤混合系の溶液物性の評価を行うとともに、界面活性剤混合系の洗浄力評価および洗浄メカニズムの把握、および、共振抵抗値を用いた洗浄現象の解析手法の検討を行った。 AAO型界面活性剤をSDS水溶液に添加し、表面張力、動的表面張力、およびモデル汚れである脂肪酸に対する接触角溶液物性を評価した。さらに、それらの結果を踏まえて、SDS-AAO型界面活性剤混合系における脂肪酸洗浄力を調べた。QCM電極上に作製したPET膜からの脂肪酸の洗浄性を評価した結果、オレイン酸の洗浄においては、SDS-AE混合系がわずかに有利であったが、ステアリン酸をSDS-AAO混合系で洗浄を行うと、SDS単独系・およびSDS-AE混合系よりも洗浄率が著しく改善されることが確認された。溶液物性および洗浄性評価の結果から、SDSにAAOを混合することで、ステアリン酸への吸着が促進され、ステアリン酸膜への浸透・液状化が促されたことが、洗浄性を改善した一つの要因であると推察された。さらに、洗浄中に得られた共振周波数と共振抵抗値をプロットすると、界面活性剤の添加後、表面の粘性が著しく増加している様子が確認された。
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Research Progress Status |
28年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
28年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(5 results)