2015 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
15J11708
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
赤松 範久 東京工業大学, 総合理工学研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2015-04-24 – 2017-03-31
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Keywords | フレキシブルフィルム / 回折格子 / 表面ひずみ |
Outline of Annual Research Achievements |
曲面ディスプレイやウェアラブル端末などのフレキシブルデバイスが大変注目されている。しかしながら,ガラスに替わるフレキシブルなフィルム基板が湾曲した際に生じる表面ひずみの解析が大きな課題のひとつとなっている。そこで本年度は,回折格子と呼ばれる周期的な構造体をラベル化したフィルムにレーザー光を入射し,湾曲に伴う回折光の変化を観察することでひずみを簡単かつ高精度で解析できる測定法の確立を目的とした。 フレキシブルフィルムは曲げるに従って大きく湾曲する。したがって,購入したCCDカメラを解析装置に組み込み,湾曲したフレキシブルフィルムを撮像し形状を捉え,常に同じ位置で測定できるように改良した。その結果,手動で対処することが困難であった光路長(測定フィルムから回折光を投影するスクリーンまでの距離)の校正を自動で行うことができる解析装置を作製した。 自動解析装置を利用して柔軟なシリコーンゴムであるポリジメチルシロキサン(PDMS)フィルムの湾曲に伴う表面ひずみの解析を行った。単層PDMSフィルムを解析した結果,膜厚の大きいフィルム程表面ひずみが大きくなることが定量的に解析することで明らかとなった。また,硬さの異なるPDMSを積層したフィルムが従来の固体力学から乖離した湾曲挙動を示すことを見出した。これらの結果は,積層PDMSフィルムは湾曲時に中立面(湾曲時に膨張も収縮もしない面)が膜厚の中間からシフトすることを示唆している。 本手法により,フレキシブル材料の開発過程で問題となる反り,クラックなどの原因を非破壊で調べることが可能となる。材料の変形に伴う表面ひずみの測定は,新たな機能性材料の設計において力学特性を向上させるために必要不可欠な技術である。
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Research Progress Status |
翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。
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Research Products
(4 results)
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[Journal Article] Suppressing molecular vibrations in organic semiconductors by inducing strain2016
Author(s)
T. Kubo, R. Hausermann, J. Tsurumi, J. Soeda, Y. Okada, Y. Yamashita, N. Akamatsu, A. Shishido, C. Mitsui, T. Okamoto, S. Yanagisawa, H. Matsui, J. Takeya
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Journal Title
Nature Communications
Volume: 7
Pages: 11156
DOI
Peer Reviewed / Open Access
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