2015 Fiscal Year Annual Research Report
免疫系細胞におけるイオン輸送体を介した新規制御機能の解明
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15J11968
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Research Institution | Osaka Prefecture University |
Principal Investigator |
西山 和宏 大阪府立大学, 生命環境科学研究科, 特別研究員(DC1)
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Project Period (FY) |
2015-04-24 – 2018-03-31
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Keywords | 免疫細胞 |
Outline of Annual Research Achievements |
今年度実施状況:骨髄細胞からマクロファージの調製を行い、1)NCX発現の解析、2) Ca2+輸送活性を評価した。 1)NCX発現の解析:骨髄細胞から分化誘導法によりマクロファージを調製し、mRNAを精製したのち、定量リアルタイムPCR法にてNCX1、NCX2、NCX3の発現量を解析した。野生型マウスのマクロファージにおいてNCX1の発現が認められた。次年度以降において骨髄細胞から樹状細胞、脾臓からT細胞をそれぞれ調製し、NCX1、NCX2、NCX3の発現量を解析する。 2) Ca2+輸送活性:野生型マウスおよびNCX1の遺伝子欠損マウスの骨髄細胞よりマクロファージを調製し、NCXを介する細胞膜Ca2+輸送能をNa+依存性45Ca2+取り込み活性として測定した。野生型マウスおよびNCX1の遺伝子欠損マウスのマクロファージではNa+依存性45Ca2+取り込み活性が測定できなかった。NCXの活性が強い心筋細胞などの興奮性細胞に比べて、マクロファージにおいてはNCXの発現量が低いため、Na+依存性45Ca2+取り込み活性が測定できなかったと思われる。そこで、次年度以降はCD11bプロモーターを用いた免疫細胞特異的なNCX1過剰発現マウスを用いて、Na+依存性45 Ca2+取り込み活性を測定する予定である。 さらに、今後は野生型マウスおよびNCX1の遺伝子欠損マウスの骨髄細胞よりマクロファージを調製し、細胞機能の変動を評価する予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
福岡大学医学部においてCa2+イメージング解析に関する技術を習得した。しかし、これらについて大阪府大にて実施するにあたり、解析装置が未整備のため大阪府大の全学予算に申請したが残念ながら学内コンペにて不採択となった。従って、Ca輸送活性についてはほとんど進展させることができなかった。
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Strategy for Future Research Activity |
次年度以降において骨髄細胞から樹状細胞、脾臓からT細胞をそれぞれ調製し、NCX1、NCX2、NCX3の発現量を解析する。 さらに、野生型マウスおよびNCX1の遺伝子欠損マウスの骨髄細胞よりマクロファージを調製し、細胞機能の変動を評価する予定である。
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