2016 Fiscal Year Annual Research Report
Gタンパク質共役型受容体のGRK/アレスチンを介したシグナル伝達制御機構の解明
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15J12409
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
白石 勇太郎 東京大学, 薬学系研究科, 特別研究員(PD)
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Project Period (FY) |
2015-04-24 – 2017-03-31
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Keywords | NMR / アドレナリン受容体 / Gタンパク質共役型受容体キナーゼ / アレスチン |
Outline of Annual Research Achievements |
イソロイシン側鎖δ1位メチル基を選択的に1H,13C標識し、その他を2H標識したβ-アレスチン1を大腸菌発現系より調製した。1H-13C HMQCスペクトルを測定し、観測されたシグナルを変異体を利用して帰属した。 rHDLに再構成したβ2ARをセンサーチップに固定化し、β-アレスチン1をアナライトとしたSPR解析により両者の親和性を決定した。その結果、βアレスチン1は、完全作動薬が結合し、かつC末端領域がリン酸化されているβ2AR変異体に対し強く結合する一方で、逆作動薬が結合している、もしくはリン酸化されていないβ2AR変異体に対しては親和性が弱いことが示された。以上の結果は、サイズ排除クロマトグラフィーによる相互作用解析の結果からも支持された。 β-アレスチン1に対して、完全作動薬もしくは逆作動薬が結合したリン酸化β2ARを添加した条件で1H-13C HMQCスペクトルを測定した。その結果、完全作動薬結合状態のリン酸化β2ARを添加した条件では多くのシグナルが線幅以上の化学シフト変化を示したのに対し、逆作動薬が結合したリン酸化β2ARを添加した条件では一部のシグナルに線幅程度の化学シフト変化が観測されるのみであった。以上の結果から、β-アレスチン1が活性化型構造へと構造変化するためには、TMドメインが活性化構造をとり、かつC末端領域がリン酸化されたGPCRと結合することが必要であることが示唆された。また、特に顕著な化学シフト変化を示した残基はNドメインとCドメインの境界面に分布していたことから、活性化に伴う構造変化は、両ドメインの相対配置の変化を伴うものであることが示唆された。
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Research Progress Status |
28年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
28年度が最終年度であるため、記入しない。
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[Presentation] Identification of a Conformational Equilibrium That Determines the Efficacy and Functional Selectivity of the mu-Opioid Receptor2017
Author(s)
Yutaro Shiraishi, Junya Okude, Takumi Ueda, Yutaka Kofuku, Motohiko Sato, Naoyuki Nobuyama, Keita Kondo, Takuya Mizumura, Kento Onishi, Mei Natsume, Masahiro Maeda, Hideki Tsujishita, Takefumi Kuranaga, Masayuki Inoue, Ichio Shimada
Organizer
58th Experimental Nuclear Magnetic Resonance Conference
Place of Presentation
Pacific Groove, CA, USA
Year and Date
2017-03-26 – 2017-03-31
Int'l Joint Research
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