2016 Fiscal Year Annual Research Report
高性能電波望遠鏡を用いた星形成初期条件の観測的研究
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15J12535
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Research Institution | Osaka Prefecture University |
Principal Investigator |
徳田 一起 大阪府立大学, 理学系研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2015-04-24 – 2017-03-31
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Keywords | 電波天文学 / 星形成 / ALMA |
Outline of Annual Research Achievements |
星形成の研究において、いまだに形成される星の質量関数や連星の形成機構など、本質的な課題が解決されておらす、本研究ではALMA (Atacama Large Millimeter/sub-millimeter Array)を始めとする構成の電波望遠鏡を用いてそれらを観測的に明らかにすることを目的としている、本年度はALMA Cycle 1によるおうし座方向に存在する分子雲コア(MC27/L1521F)の論文化を行い、研究代表者の筆頭著者論文として受理された(Tokuda et al. 2016, ApJ, 826,26)。ALMAと単一望遠鏡のデータを組み合わせることにより、分子雲コアの内側でと外側の系統的な密度分布の違いを明らかにし、特に中心部は内部に存在する原始星や高密度ガス同士の動的な相互作用により生じた可能性があることを示した。また、これらの結果と合わせて、ALMAで観測された他の分子雲コアのアーカイブデータの比較より、ALMAを用いて観測するべき天体の選定基準と観測手法を考察し、博士論文に掲載した。 また本年度の終盤にはALMA Cycle 3で観測したこれまでよりも解像度が高いデータが手元に届き、解析に着手することができた。これまでに、MC27の中心に存在する原始星方向に初めて回転成分を伴ったdisk状のガスの成分を見出し、ケプラー回転を仮定するとその原始星の質量やdiskの物理量を見積もることができつつある。これらの物理量は原始星の初期の進化段階を理解する上で極めて重要となると考えており、2017年度初頭の論文化に向けての良い道筋を得ることができた。
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Research Progress Status |
28年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
28年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(18 results)
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[Journal Article] Kinematic Structure of Molecular Gas around High-mass YSO, Papillon Nebula, in N159 East in the Large Magellanic Cloud: A New Perspective with ALMA2017
Author(s)
Saigo, K.; Onishi, T.; Nayak, O.; Meixner, M.; Tokuda, K.; Harada, R.; Morioka, Y.; Sewilo, M.; Indebetouw, R.; Torii, K.; Kawamura, A.; Ohama, A.; Hattori, Y.; Yamamoto, H.; Tachihara, K.; Minamidani, T.; Inoue, T.; Madden, S.; Galametz, M.; Lebouteiller, V.; Chen, C.-H. R.; Mizuno, N.; Fukui, Y.
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Journal Title
The Astrophysical Journal
Volume: 835
Pages: 108(11pp)
DOI
Peer Reviewed / Int'l Joint Research
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[Journal Article] Revealing a Detailed Mass Distribution of a High-density Core MC27/L1521F in Taurus with ALMA2016
Author(s)
Tokuda, Kazuki; Onishi, Toshikazu; Matsumoto, Tomoaki; Saigo, Kazuya; Kawamura, Akiko; Fukui, Yasuo; Inutsuka, Shu-ichiro; Machida, Masahiro N.; Tomida, Kengo; Tachihara, Kengo; Andre, Philippe
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Journal Title
The Astrophysical Journal Letters
Volume: 826
Pages: 26(10pp)
DOI
Peer Reviewed / Int'l Joint Research / Acknowledgement Compliant
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[Presentation] ASTE 望遠鏡による小質量星形成領域の高密度分子雲コア探査2017
Author(s)
徳田一起, 有馬宣明, 原田遼平, 村岡和幸, 大西利和 (大阪府立大学), 西合一矢, 河村晶子 (国立天文 台), 松本倫明 (法政大学), 宮本洋輔, 立原研悟, 福井康雄 (名古屋大学)
Organizer
日本天文学会2017年春季年会
Place of Presentation
九州大学伊都キャンパス, 福岡県福岡市
Year and Date
2017-03-14 – 2017-03-18
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[Presentation] ALMA 望遠鏡による小マゼラン雲内の星形成初期段階領域 N83 の高分解 能観測2016
Author(s)
本間愛彩, 大西利和, 西合一矢, 村岡和幸, 徳田一起, 原田遼平, 森岡祐貴, 高田勝太 (大阪府立大 学), 河村晶子, Erik Muller, 水野範和, 南谷哲宏 (NAOJ), 福井康雄 (名古屋大学), 他
Organizer
日本天文学会2016年秋季年会
Place of Presentation
愛媛大学, 愛媛県松山市道後樋又
Year and Date
2016-09-14 – 2016-09-16
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[Presentation] 大マゼラン雲における孤立した大質量原始星に付随する分子ガス観測 (3)2016
Author(s)
原田遼平, 大西利和, 徳田一起, 森岡祐貴, 高田勝太, 本間愛彩, 西合一矢 (大阪府立大学), 河村晶 子, Erik Muller (NAOJ), 福井康雄 (名古屋大学), 他
Organizer
日本天文学会2016年秋季年会
Place of Presentation
愛媛大学, 愛媛県松山市道後樋又
Year and Date
2016-09-14 – 2016-09-16
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[Presentation] 1.85m 電波望遠鏡プロジェクトの開発進捗 (IX)2016
Author(s)
大西利和, 長谷川豊, 徳田一起, 原田遼平, 森岡祐貴, 高橋諒, 井上将徳, 高田勝太, 本間愛彩, 黒田 麻友, 上田翔汰, 阿部安宏, 木村公洋, 村岡和幸, 前澤裕之, 小川英夫 (大阪府立大学), 西村淳 (名 古屋大学), 土橋一仁, 下井倉ともみ (東京学芸大), 1.85m 鏡グループ
Organizer
日本天文学会2016年秋季年会
Place of Presentation
愛媛大学, 愛媛県松山市道後樋又
Year and Date
2016-09-14 – 2016-09-14
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[Presentation] NRO 銀河面サーベイプロジェクト (FUGIN):2015 年度進捗2016
Author(s)
梅本智文, 南谷哲宏, 鳥居和史, 水野範和, 本間希樹, Muller, E., 亀谷和久, 井上剛志, 廣田明彦, 諸隈佳菜,(国立天文台), 久野成夫, 藤田真司, 栗木美香 (筑波大), 半田利弘, 面高俊宏, 中西裕之, 新永浩子, 松尾光洋, 小澤武揚, 小出凪人 (鹿児島大), 松本尚子 (山口大), 大西利和, 徳田一起, 高橋諒 (大阪府大), 他
Organizer
日本天文学会2016年秋季年会
Place of Presentation
愛媛大学, 愛媛県松山市道後樋又
Year and Date
2016-09-14 – 2016-09-14
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