2015 Fiscal Year Annual Research Report
成長マインドセットが優れた他者に対する否定的な態度に及ぼす影響
Project/Area Number |
15J40124
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Research Institution | Nagano Prefectural College |
Principal Investigator |
田戸岡 好香 長野県短期大学, その他部局, 助教
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Project Period (FY) |
2015-04-24 – 2018-03-31
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Keywords | 妬み / 羨望 / マインドセット / ステレオタイプ |
Outline of Annual Research Achievements |
私たちは自分より優れた他者に対して妬みなどの否定的な態度を抱くことがある。他方で,そうした場合には,ポジティブな動機付けにつながる羨望を感じることもある。本研究では,優れた他者に対する脅威を低減することで,否定的な態度を低減する方略を提案する。特に,自己と他者の関係性に注目し,自己が優れた他者に追いつこうとする心のあり方(成長マインドセット)を形成することが,優れた他者に対する認知・感情・行動に及ぼす影響を検討することを目的とした。 平成27年度は高地位集団に対する認知として,ステレオタイプ的集団の成員であるキャリア女性に対するイメージの研究を行った。実験において,質問紙上で「自己」を「他者」の位置まで引き上げるような動作を行うことで成長マインドセットを形成し,その後キャリア女性に対する印象を評定した。実験の結果,とくに女性参加者において,成長マインドセットを形成すると,キャリア女性の特性をポジティブに評定する傾向が見られた。加えて,キャリア女性に対する妬み感情が低減し,羨望が生起し,友好的な態度も高く評定された。また,操作方法と従属変数の修正をしたフォローアップ実験においても実験結果は概ね仮説を支持しており,成長マインドセットを形成することで,シナリオ上で自分よりも優れた他者に対して,妬みが低減し,羨望が生起していた。キャリア女性のような高地位者は,一般的に脅威を与えうる対象であるため,否定的な態度が改善しにくいとされるが,本研究のように成長マインドセットを形成することで,そうした態度が改善されうる可能性を示した。
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Research Progress Status |
翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。
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