2015 Fiscal Year Research-status Report
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15K00007
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Research Institution | Gunma University |
Principal Investigator |
山崎 浩一 群馬大学, 大学院理工学府, 教授 (00246662)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | tangle / イデアル / フィルター / 劣モジュラ関数 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、3 年間で tangle が有すると予想される代数構造を明らかにすることである。27年度の目標は、分割数が3での分割を用いた極大イデアルの定義とほぼ同じ形で tangle が定義できるか否かを、先行研究で用いられている証明方法を用い、明らかにすることであった。目標には到達できていないが、証明の鍵となる部分と既存の証明方法の限界が概ね把握できた。 解明出来ていない大きな点としては、幾つかの証明におて、証明の過程で現れる集合の劣モジュラ関数値が定められた上限で抑えられることを示す必要が生じるが、これを示すための手法が確立されていない点が挙げられる。この点さえ克服できれば、通常のイデアルやフィルターで知られている性質とよく似た性質が、tangleの世界でも成り立つことが示せる。 研究を進める中で新たな二つの視点も見えてきており、一つはtangleをMoore familyとし表現することで、もう一つはtangleを線形構造に制限したパラメータに着目することである。 別の目標として掲げていたLoose tangle とイデアルの関係やtangleと超フィルターの関係をある程度明らかに出来たと考える。これらの研究結果を国内学会で発表した。既存の手法を組合わせて証明できることのある程度は明らかに出来たと考える。従来手法の延長で出来ることの限界を感じており、27年度の目標であった「3分割での定義が可能か否か?」の問題を解くには、新しい手法が必要ではないかと考えている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
27年度の目標は達成できていないが、研究を進めていく中で新たに以下の2つの着眼点を得る事ができ、総合的にみれば概ね順調に進展していると考える。 ・申請時には気付いていなかった新たな代数的構造の糸口が発見でき、この発見はtangleの深い理解に大きく寄与すると考えている。この新たな代数的構造とは、tangleをMoore familyとし表現することである。これにより、tangle内に何らかの束の構造を見出せることを期待する。 ・申請時には予定していなかったが、tangleを線形構造に制限したパラメータ(線形tangleと呼ぶことにする)に対しても、何らかの代数的構造が存在すると期待できる。線形tangleの代数的構造を研究は、tangleの代数的構造の研究に寄与すると考える。
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Strategy for Future Research Activity |
27年度の目標である「分割数3でのtangleの再定義」に関しては、もうしばらくは従来手法を適用する線で粘り強く研究を進めながら、その一方で新手法の模索を試みる。上述した新しい2つの着眼点に基づき研究を進めて行き、その過程の中で新しい手法が発見できればと考える。
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Causes of Carryover |
研究成果発表のために予定していた旅費分が持ち越しとなったため。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
翌年度に研究成果を発表する際の旅費として使用。
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Research Products
(2 results)