2019 Fiscal Year Annual Research Report
The construction of the healthy life expectancy predictive estimated model by the high use of the medical information and study on estimation of the healthy life expectancy
Project/Area Number |
15K00049
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Research Institution | Ritsumeikan University |
Principal Investigator |
早川 岳人 立命館大学, 衣笠総合研究機構, 教授 (50362918)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 健康寿命 / 特定健診 / 介護保険 / 生活習慣病 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の先行研究として、福島県郡山市国保加入者を対象として健康に関する調査を実施した。平成20年度の健診終了後、健診未受診者(41,000人)に対して性、年齢、地区が偏らないように調整したうえで無作為に12,000人を抽出し郵送調査を実施した。回収率は5,300人(44%)であった。同様に、翌年度7月に健診受診者(16,000人)を対象に性、年齢、地区が偏らないよう無作為に6,400人を抽出し調査を実施した。回収率は4,300人(68%)であった。既存のコホート研究の多くは健診受診者のみの追跡調査であることが多いが、本研究では、受診群と未受診群の両者を合計した9,600人を生活習慣・保健事業コホート研究として設定した。 健診受診と生命予後は、健診受診群と未受診群で異なったのは、喫煙習慣、飲酒習慣、既往歴(脳卒中、心筋梗塞、高血圧、がん)、日頃の運動習慣を調整しても、健診受診群の循環器疾患死亡率は未受診群と比較して低いことが示された。この結果は健診受診群の死亡率が低いことが明らかであり、これまでの既存研究と同様の結果であった。従い、未受診群への受診勧奨は重要である。 健診未受診者の主な理由は、本研究の先行研究より、医療機関に既に受診している、自覚症状がなく健康である、健診受診の時間の都合がつかないが上位を占めていたことから、ポピュレーションアプローチによる受診勧奨が必要であると考えた。 平均寿命と健康寿命の差は、先行研究からも男女とも約10年ある。本研究より、健診未受診群は受診群よりも健康寿命も短かった。また、健診受診群において、健康寿命に影響が大きかった因子はBMI(肥満度)であり、やせが介護保険受給に至っている割合がやせ以外の群と比較して大きかったことから、健康寿命延伸においても、日頃の生活習慣を改善することが重要であることが明らかになった。
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