2015 Fiscal Year Research-status Report
大規模アジャイル開発のための超柔軟なアーキテクチャ構成の研究
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15K00106
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Research Institution | Shibaura Institute of Technology |
Principal Investigator |
野田 夏子 芝浦工業大学, デザイン工学部, 准教授 (60707701)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | ソフトウェアアーキテクチャ / アスペクト指向設計 / アジャイル開発 / スケーラビリティ / ソフトウェアプロダクトライン開発 |
Outline of Annual Research Achievements |
ソフトウェアアーキテクチャは重要であるが、決定した骨格構造の上に機能を配置する従来のソフトウェアアーキテクチャ構成論では、近年適用が広がっているアジャイル開発における迅速な変更に対応できない。本研究は、大規模ソフトウェアのアジャイル開発を実現するための、超柔軟なソフトウェアアーキテクチャ構成論及びそのための構成メカニズムを提案、評価することを目的とするものである。 本年度は、大規模なソフトウェアのアーキテクチャの事例を文献等で調査し、アーキテクチャ設計の課題を整理した。この結果、近年のアーキテクチャ設計における問題は、機能とデータの二軸におけるスケーラビリティの確保であることがわかった。また、この二軸のどちらにおいても、その種類あるいは量の増大に対して、従来のアーキテクチャでは増大した機能やデータを支えきれなくなる限界点があることが事例から観察された。 この問題に対して、アスペクト指向モデリングメカニズムを適用し、アーキテクチャを柔軟にするアーキテクチャ構成メカニズムの基本形を検討した。アスペクト指向の特徴である横断的な関心事の分離により、アーキテクチャの支配関係を逆転することが可能となり、アーキテクチャの柔軟化が可能になる見通しを得た。また、このアーキテクチャ構成メカニズムをプロダクトラインアーキテクチャの事例に適用し、基本的な適用可能性を確認するとともに、本構成メカニズムにおいてはデータの形式の違いを直接的に吸収することができないという適用上の課題があることを確認した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本年度は文献の調査、分析を行い、大規模なアーキテクチャ設計の課題を整理し、それに基づき、アーキテクチャ構成論及びメカニズムの要件定義を行うことができた。また、アスペクト指向モデリングメカニズムの適用可能性を確認し、適用上の課題を明確にすることができた。この課題に対して、モデリングメカニズムの具体的な修正の詳細に関して未定な部分は残るが、方向性は明確になっている。全体としては、ほぼ当初計画通りに進捗していると判断する。
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Strategy for Future Research Activity |
当初計画に基づき、アーキテクチャ構成メカニズムの体系化し、事例に適用して評価を行う。評価結果に基づきメカニズムをリファインすることを繰り返し、アーキテクチャ構成メカニズムの安定化を図る。具体的には以下を実施する。 ・本年度の研究で明らかになった、アーキテクチャにおけるデータ形式の違いの吸収という課題について重点的に検討し、メカニズムのリファインを行う。 ・リファインしたメカニズムを、アーキテクチャ設計の事例に適用して評価する。 ・上記の評価に基づき、改良すべき点、不足点を洗い出し、さらなる改良を行う。
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Causes of Carryover |
モデリングを行うために必要な市販ソフトウェアを購入予定であったが、本年度の検討においては既に所有のソフトウェアとフリーソフトウェアの範囲で検討が可能であったため、購入を見送った。 また、国内で参加した学会が、当初想定していた場所より近い場所での開催となったため、旅費が少なくなった。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
モデリングのためのソフトウェアの購入費用、もしくは状況によっては開発のための人件費として使用することを計画している。
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Research Products
(4 results)