2017 Fiscal Year Annual Research Report
Study of evaluation method for network condition in the era of IPv6
Project/Area Number |
15K00118
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
北口 善明 東京工業大学, 学術国際情報センター, 准教授 (30537642)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
石原 知洋 東京大学, 大学院総合文化研究科, 助教 (60588242)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | ネットワーク計測 / IPv6 / デュアルスタック / ネットワーク接続性 / 可視化 / ネットワーク運用 |
Outline of Annual Research Achievements |
平成29年度は、前年度から実施している無線ネットワークにおける品質計測手法の研究と、IPv6対応したクライアントOSにおける挙動精査を中心に研究を推進した。 前者に関しては、実環境における評価実験結果を元に、センサデバイスを用いた階層的計測手法の有効性をまとめ、7月に開催された情報処理学会DICOMOシンポジウム2017にて発表した(優秀論文賞受賞)。加えて、ユーザ側からの評価パラメータ検討の一環として、混雑した無線ネットワーク環境下でのデータを収集し分析を進めた。本研究課題で提案したユーザ視点での階層的計測手法の有効性に関して概ね有効性を示すことができたが、焦点を当てた無線環境の評価に関しては有意な結果を得ることに至っておらず、今後の課題の一つとした。 後者の課題は、ユーザ側からのネットワーク状態計測に際して、クライアント端末の差異を明らかにしておくことがネットワーク計測結果を比較する上で重要な課題となる。そのため、2017年に利用されているクライアント端末を中心に、IPv6実装の差異を調査した。この結果、IPv6の仕様拡張や修正・変更による影響で、アドレス生成手法やデュアルスタック環境で重要となるドメイン名の名前解決処理における差異を確認した。これらを受けて今後のネットワーク運用に与える影響としてまとめ情報処理学会IOT研究会にて報告した (2016年度藤村記念ベストプラクティス賞受賞)。加えて、追加検証を実施した内容を情報処理学会デジタルプラクティス論文として投稿した (2018年度中に採録予定)。これらの成果は、クライアントOS毎の診断スクリプト構築にフィードバックできている。 最後に、本研究課題において作成した階層的計測手法による診断スクリプトと、計測結果を収集するサーバの構築スクリプトは、それぞれgithubにて公開を開始していおり、継続的な修正・改善を進め、幅広い環境における実証を進めることを実現した。
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