2015 Fiscal Year Research-status Report
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15K00129
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
福島 行信 岡山大学, 自然科学研究科, 助教 (00432625)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 仮想網 / 省電力 / 仮想網マッピング問題 |
Outline of Annual Research Achievements |
インターネットの消費電力は年々増加しており,その低減は急務の課題である.本研究の目的は,消費電力の低減を目的関数として仮想網を物理網に収容する問題(仮想網マッピング問題)を対象として,1)数理計画法により消費電力の下限値を導出すること,および,2)グラフ抽象化モデルであるブロッキングアイランドを利用して多項式時間で極力下限値に近い解を得られる仮想網マッピング技術を確立することである.平成27年度は,まず,仮想網マッピング問題を整数計画問題として定式化し,小規模網(8ノードリングネットワーク)で消費電力の下限値を導出した.さらに,大規模網でも多項式時間で仮想網マッピング問題を解ける従来のヒューリスティックアルゴリズムを対象として,ネットワーク機器の消費電力が1)その利用率にかかわらず固定である場合と2)その利用率に応じて変動する場合とで消費電力を比較評価し,前者と比較して後者が消費電力を13~40%程度低減できることを明らかにした.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
平成27年度の研究計画である小規模網での消費電力の下限値の導出を完了しており,さらには従来のヒューリスティックアルゴリズムの省電力性能に対してネットワーク機器の消費電力モデルが及ぼす影響の調査までも完了していることから,本研究の進捗状況は順調であるといえる.
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Strategy for Future Research Activity |
平成28年度は,まず,ブロッキングアイランドを利用して多項式時間で下限値に近い消費電力を達成できる仮想網マッピング手法を考案し,その有効性をシミュレーションにより評価する.その後,平成28年度に実施予定である仮想網マッピングエミュレータを用いた評価の準備として,仮想網マッピングエミュレータを構築する.
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