2016 Fiscal Year Research-status Report
広域仮想計算機基盤のための仮想ネットワークテストベッド構築に関する研究
Project/Area Number |
15K00170
|
Research Institution | Nara Institute of Science and Technology |
Principal Investigator |
市川 昊平 奈良先端科学技術大学院大学, 情報科学研究科, 准教授 (90511676)
|
Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
|
Keywords | 広域計算環境 / クラウドコンピューティング / Software Defined Network / OpenFlow |
Outline of Annual Research Achievements |
仮想計算機技術の発達により、地理的に分散する大学や組織が提供する計算機資源をソフトウェア制御技術により動的に多数確保し、仮想計算資源を共有するマルチサイト・クラウド実験基盤の構築技術は成熟しつつある。しかし、このような広域に分散する仮想計算機基盤と統合して活用可能なネットワークの実験基盤の整備はまだ発展途上にある。本研究では、広域に分散するSDN (Software Defined Networking)サービスを複数相互接続し、仮想計算機基盤の構築と同時に、その仮想計算機基盤間をつなぐネットワークに関しても仮想化技術によってソフトウェアで完全に制御可能なネットワーク実験基盤(テストベッド)の構築を目指し、研究開発を実施している。 当該年度は昨年度に引き続き、1) 国際環境におけるOpenFlowの相互接続網の構築、2) 複数管理ドメインにまたがるOpenFlowネットワークの仮想化技術の構築に取り組んだ。国際環境におけるOpenFlowの相互接続網の構築の構築にあたっては、昨年度までに構築済みであった日本3拠点、アメリカ3拠点、台湾1拠点に加え、タイ1拠点に拡張し、実証実験環境の充実を図った。また、また、複数管理ドメインにまたがるOpenFlowネットワークの仮想化技術の構築にむけ、各国にまたがるOpenFlowネットワークの状況を俯瞰し、管理可能とするOpenFlowネットワークモニタリングツールの研究開発を進め、現在利用可能な実証実験環境で実験を実施した。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本研究では、研究計画として、1) OpenFlow相互接続網の構築、2) 複数管理ドメインにまたがるOpenFlowネットワークの仮想化技術の構築、3) 複数管理ドメイン仮想化技術の実証実験、4) 実アプリケーションを用いたネットワーク実験基盤の実証的評価という4つのマイルストーンを設定して進めている。当該年度では、研究計画通り、1)のOpenFlow相互接続網の構築を継続して実施しつつ、2)および3)の複数管理ドメインにまたがるネットワーク仮想化技術の構築およびその実証実験に取り組んでいる。そのため、概ね当初の計画通り研究開発が推移していることから、順調に進展していると判断している。
|
Strategy for Future Research Activity |
当該年度は当初の研究開発通り、順調に研究開発が進展しているため、次年度以降も計画通り進める予定である。本研究では、OpenFlow相互接続網の構築および拡張を継続的に行うため、国内外の研究者と継続的な議論を展開している。次年度の拡張に向けては、現在マレーシアの研究者と議論を深めている段階である。また、日本国内回線に関しては、現在まではNICTが提供しているJGNを基盤に開発してきたが、NIIが提供するSINETも相互に利用する構成の検討を開始している。
|
Causes of Carryover |
本研究では、広域分散環境を構築する上で、実証のための物品の購入を計画していたが、当該年度は既存の学内資産を利用することで一部の目的が達成可能であったため、物品費を抑えた。 また当該年度に予定していた国際会議発表の開催時期が次年度に延期されたため、未使用額が生じた。
|
Expenditure Plan for Carryover Budget |
当該年度未使用分の物品費は次年度においてより大規模な実証環境構築および実験に利用する計画である。また次年度に開催が延期された国際会議において成果発表を行うことで、旅費も利用する計画である。
|
Research Products
(17 results)
-
-
-
-
[Journal Article] PRAGMA-ENT: An International SDN Testbed for a Cyberinfrastructure in the Pacific Rim2017
Author(s)
Kohei Ichikawa, Pongsakorn U-chupala, Che Huang, Chawanat Nakasan, Te-Lung Liu, Jo-Yu Chang, Li-Chi Ku, Whey-Fone Tsai, Jason Haga, Hiroaki Yamanaka, Eiji Kawai, Yoshiyuki Kido, Susumu Date, Shinji Shimojo, Philip Papadopoulos, Mauricio Tsugawa, Matthew Collins, Kyuho Jeong, Renato Figueiredo, Jose Fortes
-
Journal Title
Concurrency And Computation: Practice And Experience
Volume: -
Pages: e4138
DOI
Peer Reviewed / Int'l Joint Research / Acknowledgement Compliant
-
-
-
[Journal Article] SDN-accelerated HPC Infrastructure for Scientific Research2016
Author(s)
Susumu Date, Hirotake Abe, Dashdavaa Khureltulga, Keichi Takahashi, Yoshiyuki Kido, Yasuhiro Watashiba, Pongsakorn U-chupala, Kohei Ichikawa, Hiroaki Yamanaka, Eiji Kawai, and Shinji Shimojo
-
Journal Title
International Journal of Information Technology
Volume: 22
Pages: -
Peer Reviewed / Int'l Joint Research
-
[Presentation] Toward Construction of Resilient Software-Defined IT Infrastructure for Supporting Disaster Management Applications2017
Author(s)
Yasuhiro Watashiba, Jose Fortes, Jason Haga, Kohei Ichikawa, Susumu Date, Hirotake Abe, Yoshiyuki Kido, Hiroaki Yamanaka, Ryousei Takano, Ryusuke Egawa
Organizer
International Symposium on Grids and Clouds 2017 (ISGC2017)
Place of Presentation
Taipei, Taiwan
Year and Date
2017-03-05 – 2017-03-10
Int'l Joint Research
-
-
-
-
-
-
-
-
-