2015 Fiscal Year Research-status Report
参加人数の違いがインタラクションの主導権に与える影響
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15K00219
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Research Institution | Tezukayama University |
Principal Investigator |
鈴木 紀子 帝塚山大学, 経営学部, 講師 (80374106)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
伊藤 紀子 同志社大学, 文化情報学部, 准教授 (00391863)
阪田 真己子 同志社大学, 文化情報学部, 准教授 (10352551)
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Project Period (FY) |
2015-10-21 – 2018-03-31
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Keywords | 共同作業 / 言語行動 / 非言語行動 / 課題達成度 / 作業満足度 |
Outline of Annual Research Achievements |
平成27年度は、直接対面での共同作業として塔作成型のマシュマロ・チャレンジ課題を選び、参加者が3名の場合における課題達成度/作業満足度と、序盤・中盤・終盤における参加者の言語・非言語行動との相関関係について7組のデータを分析した。さらに、ステップワイズ法による重回帰分析を行なった。 分析の結果、制限時間内に自立してかつ高さのあるマシュマロ・タワーを作成するという課題達成度には、共同作業の序盤の6分間において参加者が課題遂行のために何らかの提案を行ない、他の参加者の提案に対して同意を示す発話時間の長さが寄与すると考えられる。一方、課題の過程における参加者間のやりとりに対して高い満足度を得るという作業満足度には、序盤の6分間で参加者間でお互いに均等に視線を向けあうこと、および中盤の6分間で他の参加者に課題遂行のために何らかの指示を行なう発話時間の長さが貢献すると考えられる。 また、参加者が3~5名におけるマシュマロ・チャレンジ課題の予備実験を6組規模で実施した。この予備実験では、同一の参加者が同一の組み合わせで2回連続して課題に取り組んだ。1回目の試行時と2回目の試行時における塔の高さやマシュマロへの接触回数・時間を比較した。その結果、試行1回目よりも2回目に高いマシュマロ・タワーが作成できるとは限らないものの、いずれの試行時でもマシュマロを手に取る時間が高いタワーの作成に影響を及ぼしていることが示唆された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
塔作成型の共同作業課題を実施し、分析に着手しているものの、参加人数の違いとインタラクションの主導権の関係についての結果が得られていない。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は、参加者が2~4名の場合における塔作成型の共同作業課題の実験をさらに実施するとともに、参加人数の違いとインタラクションの主導権に関する分析を進めていく予定である。
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Causes of Carryover |
平成27年度途中に追加採択していただいたため、参加者への謝金が必要な大規模なデータ収録を実施する機会がなかった。同様の理由で国内外での学会における対外発表も行わなかったため、旅費を支出する機会がなかった。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
研究計画にしたがってデータ収録を行ない、実験参加者の謝金や実験補助者への人件費として使用する予定である。また、国際会議での発表が確定しているため、旅費等としての使用も予定している。
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Research Products
(2 results)