2015 Fiscal Year Research-status Report
スーパーピクセルと視差モデルを用いた高密度・高精度な実時間距離画像生成回路の開発
Project/Area Number |
15K00227
|
Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
深山 正幸 金沢大学, 電子情報学系, 講師 (30324106)
|
Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
|
Keywords | ステレオ視 / 距離画像 / VLSI |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は不可視光方式の距離画像センサの性能に匹敵する可視光ステレオ方式の距離画像生成VLSIプロセッサを開発することである。密度と精度を同等とした場合のスループット目標を従来比8倍超のHD 720p(1280×720)60 fpsとする。180 nmプロセスのASICで実装し、動作周波数を100 MHz、チップ面積を5 mm角とする。 平成27年度は、1)スーパーピクセル分割とアフィン動きモデル推定を組み合わせた新しい距離画像生成アルゴリズムの開発、2)本アルゴリズムを効率的に実行する専用プロセッサのVLSIアーキテクチャの開発を行った。 研究課題1)では、既存の高速かつ高精度なSEEDSというスーパーピクセル分割アルゴリズムを採用し、パイプライン処理回路に適した領域および画素集合の表現法を研究した。改良したSEEDSはオリジナルと比較して分割精度を維持したまま演算量、メモリ使用量ともに低いことが分かった。そしてスーパーピクセルの中心でブロックマッチングにより初期視差推定を行い、隣接するスーパーピクセルの色の類似度を重みとした視差のフィルタリングを行う、高効率で高精度な距離画像生成アルゴリズムを開発した。新たに導入したステレオカメラから得られた画像から距離画像を生成した。 研究課題2)では、スーパーピクセル分割回路について、外部メモリからラスタスキャン順に連続的に領域境界の画素(集合)を読み出し、評価関数を計算し、所属領域を決定し、登録更新するパイプライン・アーキテクチャを開発した。スーパーピクセル分割とブロックマッチングの専用回路から成るVLSIアーキテクチャを開発した。動作周波数100 MHzのスループットはHD 720p 60 fps以上となり、目標達成の見込みを得た。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初の予定どおり距離画像生成アルゴリズムとVLSIアーキテクチャの開発が進んでいるため。
|
Strategy for Future Research Activity |
当初の予定どおり、平成28年度には前年度に考案したアーキテクチャに基づく専用プロセッサのFPGA実装と、このFPGAとステレオカメラとPCを組み合わせた実時間距離画像生成システムを構築し、動作周波数100 MHzでHD 720p 60 fpsのスループット性能を確認する。平成29年度には前年度に改良されたアルゴリズムとアーキテクチャに基づく距離画像プロセッサのASIC実装を行い、動作周波数と消費電力を測定し、特性(小面積、低電力、低コスト)を定量的に実証する。
|
Research Products
(1 results)