2016 Fiscal Year Research-status Report
撮影環境及び撮影条件に制限のある画像群からの高精度な三次元形状の復元に関する研究
Project/Area Number |
15K00232
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Research Institution | Toyohashi University of Technology |
Principal Investigator |
金澤 靖 豊橋技術科学大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (50214432)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
太田 直哉 群馬大学, 大学院理工学府, 教授 (10270860)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 3次元復元 / 内視鏡画像 / ドローン / 砂浜形状 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は,工業用あるいは医療用の内視鏡などのように,特殊な環境下で利用され,かつ,撮影位置や撮影方法に制限のあるカメラの映像から,その対象物体あるいは環境の高精度な3次元復元を行うことであり,カメラ映像からの3次元復元技術がロボットなどの視覚やメディア応用だけでなく,医療への応用,建物や遺跡,災害現場の瓦礫,災害後の捜索活動など,通常のカメラでは撮影不可能な場所における形状復元が可能となるなど,様々な実利用が可能となる。 今年度は,工業用内視鏡カメラやドローンに搭載されたカメラを用い,それぞれの環境における高精度な復元方法を検討した。工業用内視鏡カメラにおいては,高精度かつ密なフレーム間の対応付けおよび高精度なカメラ移動量の計算が必須となることから,カメラを校正済みとし,オプティカルフローを用いた対応付けと,従来の基礎行列ではなく,基本行列の分解による移動量の計算による高精度化を図った。その結果,従来法に比べて,その有効性を確認できた。またドローンに搭載されたカメラを用いた復元では,復元対象を砂浜などのほぼ平面な形状に対し,高精度かつリアルタイムな復元を目指した。従来手法では歪んだ形状が復元されてしまうのに対し,提案法では高精度に形状復元できることを確認した。また様々な画像に対する適応的な対応付け法としてwavelet変換を用いた手法を提案した。これの成果として,2件の口頭発表と,1件の国際会議での発表を行った。 また関連研究として,ロボットの自律走行のための環境認識のための画像間の対応付け法に関する口頭発表2件と,メディア応用としてのカメラ画像を利用したプロジェクタ投影像の幾何補正方法についての論文1件が掲載された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
昨年度までの工業用内視鏡による映像を対象とした復元を中心としてきたが,今年度はそれに加え,ドローンに搭載されたカメラを用い,砂浜のような,従来法では歪みの大きくなる平面状形状に特化した復元法を提案し,それらの有効性を確認した。また,様々なシーンに対応するための画像間の対応付け法についても検討を行なった。これらの成果として,関連研究も含め,4件の国内での口頭発表と,1件の国際会議での発表,1件の論文が掲載されるなど,ほぼ計画通りに進んでいる。
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Strategy for Future Research Activity |
今年度提案した内視鏡画像からの復元手法について,更なるより詳細な検討および実験を繰り返し,手法の改良を目指すと共に,ドローンのカメラ画像からの復元において,より高精度かつリアルタイム復元可能な手法およびシステムの開発を目指す。 研究体制は,今年度と同様に,申請者と分担者,参画している学生とで密に打ち合わせを行うことで,各種情報を共有し,研究の遂行の効率化を図る。 また,得られた成果については,速報として口頭発表を行うと共に,成果をまとめて,国際会議への投稿,学会論文誌への投稿を行うとともに作成したプログラムを公開し,社会に還元する。
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Research Products
(6 results)