2016 Fiscal Year Research-status Report
ビジュアルビッグデータの高速画像検索・認識に関する研究
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15K00248
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Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
鎌田 清一郎 早稲田大学, 理工学術院(情報生産システム研究科・センター), 教授 (00204602)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 高速画像検索 / 高速画像認識 / ビジュアルビッグデータ / 定数時間フィルタ |
Outline of Annual Research Achievements |
平成28年度は、まず顔画像認識を対象とし、新たに考案した大規模グラフ拘束スパース表現による深層学習法を、世界的に権威あるIEEE国際会議 ICIP2016にて発表し、大きなインパクトを与えた。当該グラフは、大量の画像に対してすべての画像をノードとし、ノード間のリンクを特徴記述子の類似性によって表現する大規模なものである。例えば、画像の種類にもよるが、100万枚の画像がある場合、ノード数はほぼ同数となり大規模なグラフとなる。顔画像認識シミュレーションによる比較評価実験の結果、公開されている標準データセットLFW(Labeled Faces in the Wild)では99%を超え、YouTube Faces DBでは、膨大なビデオデータであるが、従来手法のDeepID2とほぼ同等の約92%の認識性能を得ることができた。次に、高速画像検索では、ハミング符号を用いたDeep supervised hashing法を開発した。これは、Deep Convolutional Neural Network(DCNN)を用いて画像の特徴抽出を行うが、学習データからハミング距離最小となるターゲットハッシュ符号を生成し、この符号集合に基づきDCNNによりハッシュ符号を学習するものである。本手法と従来手法との性能を比較評価するため、公開されているMNISTおよびCIFAR-10を用いた実験結果、従来手法で有名なCNNH+(Xia et al, AAAI2014)を超える性能を得ることができた。さらに顔認証および顔検索において、年齢による影響を軽減するために、Eigen-Aging Reference Coding という新たな顔表現法を考案し、ACCV2016において発表した。また、SIFT特徴による特徴点検出および記述に関して高速化を図り、ICIP2016に発表した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
米国電気電子学会(IEEE)の主要国際会議であるInternational Conference on Image Processing 2016(画像処理に関する国際会議ICIP2016)において4編の研究論文発表を行い、高い評価を得た。また上海交通大学電子情報電気工学科馬利庄教授とはAsian Confenrece Computer Vision2016(コンピュータビジョンに関するアジア国際会議2016)において共同研究の成果を発表することができた。
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Strategy for Future Research Activity |
上海交通大学電子情報電気工学科馬利庄教授は平成28年12月に来学する予定であったが、先方の都合により実現できなかったので、平成29年度は相互に訪問して、また研究交流を深める予定である。また深層学習などにおける情報交換を行い、画像検索および認識性能をさらに向上させる予定である。次に、英国ダラム大学情報科学部ブレッコン・トビー准教授は、DCNNによる高速特徴抽出および識別などの研究を行っているが、独自の画像、映像データセットを構築しているので、今後は更なる連携を深める予定である。
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Research Products
(14 results)