2016 Fiscal Year Research-status Report
曲がった文字列も対応可能な実環境文字列認識方法の開発
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15K00258
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Research Institution | Sasebo National College of Technology |
Principal Investigator |
志久 修 佐世保工業高等専門学校, 電子制御工学科, 教授 (00235516)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 文字認識 / 傾斜補正 / 単文字 / 文字列 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では,歪んだり曲がっていたりする文字列を高精度に認識する技術の開発を目的とする.今年度は,(1)傾いた文字を単文字の形状だけを用いて認識する方法の定量的な評価と,(2)文字列を認識する方法として,注目文字と隣接する他の文字の位置関係を用いて,注目文字の形状を補正し認識する方法の実験を行った.まず(1)については,傾斜文字に対し,文字に外接する平行四辺形を正方形にする正規化法を開発した.開発した正規化法を前処理とする文字認識システムと,傾斜した文字をそのまま学習させた文字認識システムを構築した.両システムに対し,傾斜した未知の文字を入力した結果,開発した正規化法を前処理とする文字認識システムのほうが高精度に認識できることが分かった.なお文字認識システムの識別器には,方向線素特徴量と部分空間を組み合わせた方法,および畳み込みニューラルネットワークの2つの方法をそれぞれ採用した.次に(2)については,カメラで実際に入力した文字列画像に対し実験を行い,良好な認識結果が得られている.本方法は文字列全体を補正するのではなく,文字列を構成する個々の文字ごとに回転・傾斜・大きさ補正と認識を繰り返す方法である.多様な変形をさせた文字列に対して,本方法による認識精度を評価を行っている.現時点では評価結果の一部を外部に発表(口頭発表)している.今後は多くの画像を用いて,定量的な評価を行っていく予定である.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
傾斜した単文字の評価を完了し,開発した方法の有効性を示すことができた.また文字列全体に対しても想定していた成果が出ており,今後多くの画像を用いることで,有効性を示すことができると考えているため,おおむね順調に進展していると判断した.
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Strategy for Future Research Activity |
文字列全体を認識する方法の評価に注力する.具体的には,様々なひずみや曲がりなどの変形を受けた実際の文字列画像を収集し,それらの画像に対して性能を評価することで,本方法の有効性を示していきたい.
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Causes of Carryover |
畳み込みニューラルネットを用いた実験を行うためにGPU搭載のパソコンを複数台購入する予定であったが,生産待ちのために購入できなかったため.
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
前年度購入予定であったパソコンを,本年度購入する.
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Research Products
(5 results)