2015 Fiscal Year Research-status Report
「システム補助の利用」と「システム補助からの離脱」を考慮した技能学習支援システム
Project/Area Number |
15K00279
|
Research Institution | Future University-Hakodate |
Principal Investigator |
竹川 佳成 公立はこだて未来大学, システム情報科学部, 准教授 (60467678)
|
Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
|
Keywords | 補助情報 / 補助情報からの離脱 / 技能 / 虚偽情報 / 曖昧情報 / 許容度 / モチベーション |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度は,システム補助からの離脱方法の構築に力点をおき,1 臨書や英会話においてシステムが学習者に提示している補助情報から段階的かつ選択的に離脱する機能,2 バイオリンにおいてシステムが虚偽情報や曖昧情報を提示することで学習者に自然な補助情報からの離脱を促進する機能,3 ピアノにおいて間違った行為を許容する度合いを変更することでモチベーションを維持しながら補助情報から離脱する機能などを提案した. これらの研究成果は,学術論文誌2件に採録され,国際会議2件および国内シンポジウム3件にて発表した.
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
1および2は,習熟の速度を高めるための,システム補助からの離脱方法の確立に貢献する.また,3はモチベーションという新しい学習項目を導入し,モチベーションを維持あるいは向上するための,システム補助からの離脱方法を確立した.いずれの成果も,初心者を対象に評価実験し,補助情報だけを適用した場合と,補助情報およびその補助情報からの離脱機能を適用した場合とで比較した.離脱機能を利用した被験者の方が,習熟速度あるいはモチベーションの向上が高くなり,本研究課題の「離脱機能を利用することで学習効果が高まる」という概念を支持する結果が得られた.
|
Strategy for Future Research Activity |
今後の研究の推進方策としては,基本的に当初研究計画に沿って進める予定である.本年度で取得した実験データをもとに,「いつどのようなタイミングで,どれくらいの量,どれくらいの期間,補助(あるいは離脱)機能を適用すると,その課題をどれだけ早く正確に実施できるようになるか」という点について,被験者実験により調査分析する.これらの分析結果をもとに,補助機能および離脱機能の適用度に着目した学習モデルを構築する.
|
Causes of Carryover |
情報処理学会論文誌に採録(2016年4月に掲載)され,その掲載料が2016年4月以降に請求されるため
|
Expenditure Plan for Carryover Budget |
情報処理学会論文誌のジャーナル掲載料に使用する
|
Research Products
(5 results)