2016 Fiscal Year Research-status Report
触覚情報の記録・提示が可能なアクティブ骨導音センシング
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15K00285
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Research Institution | Tokai University |
Principal Investigator |
竹村 憲太郎 東海大学, 情報理工学部, 准教授 (30435440)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
上田 悦子 大阪工業大学, 工学部, 教授 (90379529)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 振動 |
Outline of Annual Research Achievements |
平成28年度は,前年度の成果である手形状識別手法をさらに発展させ,7形状の識別を実現した.7形状の識別では,特徴量の圧縮方法などによる識別率の変化を比較し,最適な手法について検討も行った.また,複数,複雑関節の推定手法であるサポートベクトルマシンを用いた手形状識別手法に対しても,関節角度推定と同様に,知覚可能な振動の入力も加えることで識別だけでなく,フィードバックも可能とした.触覚フィードバックは,手形状推定が確実に認識できていることをユーザに伝える役割を担っている.現在は,人が明らかに異なると知覚できる3種類の振動を用いてユーザにフィードバックを行っている.これにより,インタフェースへの応用が可能となり,能動的な振動入力による本手法の利点を明確にすることができた. 受動的振動計測による表面の計測については,装着型ではなくペン型のデバイスを作成し,記録した振動による知覚が可能であるか評価を行った.紙ヤスリやタオル生地などの5種類の素材に対して,開発したペン型デバイスを通してなぞったところ,8割程度の認識率となった.また,発生する振動を記録し再生した場合には,6割程度しか知覚できないことが確認された.受動的な振動による人の曖昧な認識機能が明らかになったが,これは同時に振動によって人はごまかし易いということでもある.今後,装着型装置を製作する予定があるが,事前に受動的振動を取り扱う際の検討事項が整理できた.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
装着型デバイスによる触覚情報の取得の前に,ペン型の記録・再生デバイスを製作することで受動的振動入力における問題点を整理することができた.
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Strategy for Future Research Activity |
5種類の素材を用いた評価実験を行なったが,表面形状による定量的な評価を可能とするため,同素材で異なる形状を触れた場合など評価対象を増やしていく.また,振動のセンシングに加速度センサなどこれまで違うセンサを導入し,計測技術の改善を目指す.
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Causes of Carryover |
アクチュエータやセンサについては使用するデバイスから再検討が必要と考え,予算を確保していたが,候補とのなるデバイスが比較的容易に見つかったこともあり,購入及びテストのサイクルが少なかったことが次年度使用額が生じた理由である.
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
平成29年度は,多関節の推定を対象としていることから,センサ,アクチュエータを多数使用する予定がある.よって,それらの購入に使用する予定である.
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Research Products
(3 results)