2017 Fiscal Year Annual Research Report
Visualization of Quaternion Julia Set on Volumetric Display
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15K00286
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Research Institution | Tokyo Denki University |
Principal Investigator |
山本 欧 東京電機大学, 工学部, 教授 (20291700)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 3Dディスプレイ / ボリュームディスプレイ / 四元数Julia集合 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は,申請者の開発した体積走査型ボリュームディスプレイの新たなアプリケーションとして,複雑な立体構造を持つ四元数Julia集合を実空間立体像として可視化することを目的としている.最終年度における研究実績とまとめを以下に記す. 1.前年度において小型化した体積走査機構について,可動部の遊びを低減するローラーを付加することにより,若干ではあるが動作音の低減に成功した.しかし振動については,可動部の重量バランスを完全に取ることが困難であったため,前年度に比して低減することはできなかった. 2.ディスプレイ上の表示画像を,ホストPC上でのマウス操作に追従して移動・回転可能とするためのソフトウェアの作成を試みたが,ホストPCからのデータ転送量が増えると追従不能となり,ディスプレイ上の表示が乱れる現象が生じた.ソフトウェアライブラリの使用方法に問題があると思われるが,原因は特定できなかった. 3.特定非営利活動法人ヒューマンインタフェース学会主催のシンポジウムHIS2017において,「3Dフラクタル集合の体積走査による実空間表示」の題目で本ボリュームディスプレイによる四元数Julia集合の表示の展示発表を行った.この発表において,参加者の投票による「ベストプレゼンテーション賞」を受賞した. まとめ:本研究により,複雑な立体構造を持つ四元数Julia集合を,ボリュームディスプレイによる鮮明な立体像として実空間に表示することが可能となった.静止画だけではなく動画も表示可能であるため,パラメタ変化による集合の複雑な変形の様子も,上下左右約170°の視野角範囲内から自由な視点で裸眼観察が可能である.
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