2015 Fiscal Year Research-status Report
動的3D表示物との自然な相互作用を可能にする視覚的知覚情報の推定に関する研究
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15K00289
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Research Institution | Kanagawa Institute of Technology |
Principal Investigator |
鈴木 雅洋 神奈川工科大学, ヒューマンメディア研究センター, 客員研究員 (30397046)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
上平 員丈 神奈川工科大学, 情報学部, 教授 (50339892)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 感性情報学 / 画像 / ディスプレイ / バーチャルリアリティ / ユーザインターフェース / 拡張現実 / 複合現実感 / 臨場感コミュニケーション |
Outline of Annual Research Achievements |
1. 身体運動計測システムの構築および計測法の確立:広い空間に3D映像を呈示して、広い空間範囲でユーザーの動作を計測することに対応した身体運動計測システムを構築して、計測法を確立した。まずは、身体に計測のためのデバイスを装着せずに計測できる方法として、光学式モーションキャプチャーを用いる方法を検討した。次に、没入型3Dディスプレイを用いる場合など、運動を計測するための十分な照明光が確保できない場合に対応するために、サーモグラフィーを用いて身体の位置を検出して運動を計測する方法を検討した。 2. 運動の定式化:運動する3D表示物に手で触れる動作や、運動する3D表示物を手で打つ動作の動作特性を調べて、速度の時間関数を明らかにして、近似式を明らかにした。運動を正確に定式化できる最適な関数を明らかにして、高速アルゴリズムを用いたカーブフィッティングプログラムを作成した。 3. 知覚情報、及び未来時刻における運動の推定と、その高精度化・高速化:上記2で明らかにした最適関数へのカーブフィッティングによって運動特性を記述した。具体的には、運動開始から運動の途中までのデータに対して、最小二乗法を用いた最適関数へのカーブフィッティングを行ない、最もフィットするパラメーターを決定して、運動終了までの全期間の運動状態を求めて、未来時間における運動を予測した。なお、上記 2 の検討で、運動する3D表示物とユーザーの身体とが接触するときの特性が明らかとなって、最適フィットのパラメーターを決定した最適関数を用いて、そのような特性になる未来時刻を特定して、運動する3D表示物とユーザーの身体とが未来時刻に接触して見える位置を推定できた。また、運動開始からデータ収集にかける時間と推定精度との関係を調べて、データ収集に最低必要な時間を明らかにした。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
予定していた被験者実験の一部や成果発表の一部が実施できなかったが、交付申請書に記載した研究の目的、及び平成27年度研究実施計画をおおむね達成できているので、おおむね順調に達成できていると評価した。
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Strategy for Future Research Activity |
交付申請書に記載した研究の目的、および平成28年度以降の研究実施計画に沿って研究を推進する。なお、平成27年度に実施できなかった被験者実験の一部や成果発表の一部も行う。
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Causes of Carryover |
平成27年度に実施できなかった被験者実験の一部や成果発表の一部を次年度に行うために、そのための研究費も次年度に繰り越すこととした。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
次年度使用額は、上記理由に記載した未実施の被験者実験の一部や成果発表の一部のために使用する計画である。平成28年度の研究費については、交付申請書に記載した当初計画どおりに使用する。
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Research Products
(3 results)