2016 Fiscal Year Research-status Report
ジェスチャ操作型ロボットを用いた身体性の拡張による生活支援
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15K00292
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Research Institution | Okinawa International University |
Principal Investigator |
小渡 悟 沖縄国際大学, 産業情報学部, 准教授 (90369207)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 拡張現実感 / 仮想現実 / 複合現実感 |
Outline of Annual Research Achievements |
ジェスチャ操作型ロボットを用いた身体性の拡張による生活支援を目的として,以下の2点の検討を行っている. 1.ジェスチャ操作型カメラ搭載小型ヘリコプタ(UAV)とヘッドマウントディスプレイ(HMD)を組み合わせ,ARにより情報を重畳した映像(UAV映像)をもとに室内の状況確認と生活家電の制御 2.地上走行型ロボットと組み合わせることで,必要な生活用品を搬送することができる生活支援システムの構築 平成27年度では上記1の項目を中心に検討を行い,室内における家電機器をユーザが直観的に操作できるシステムを構築した.要素技術の有効性を確認できたことから平成28年度では以下の事項を検討した. (a) 触覚デバイスによる触覚の提示:触覚デバイス「Unlimited Hand」を使用し,操作対象に触れている感覚を再現した.また,触覚を提示できることから,入力が必要な場面においてユーザに刺激を提示(入力を促すため)するシステムを構築した.(b) 全天球映像による没入感の強調: RICOH THETA S,ならびに,Raspberry Piベースのパノラマカメラシステムを移動体に装着した状況で撮影し,HMDを装着した仮想空間内に呈示することで没入感のある空間を作り出すことができた.(c) 地上走行型ロボットのジェスチャによる操作:上記(b)とRaspberry Piをベースにした走行体をジェスチャで操作可能なシステムを構築した. 平成29年度は上記の技術を統合し,最終的なシステムの構築を行っていく.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
平成28年度は室内にある家電機器をユーザが直観的に操作できる方法について検討を行っただけでなく,触覚情報の追加,全天球映像による自然な感覚(没入感)を向上させることができた. また,ユーザの視野範囲内であればARタイプのHMD(Moverio BT-200)で現実世界に重畳する方式が,視野範囲外であればVRタイプのHMD(Oculus,HTC Vive)で全天球映像とCGの合成画面を用いる方式が有効なのを確認した. 各要素技術の有効性は確認できたので次年度はこれらを統合したシステムを構築できるものと思われる.
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Strategy for Future Research Activity |
以下の各要素技術の有効性は確認できたので次年度はこれらを統合したシステムの構築を行う. 1.カメラ映像からの生活家電,生活用品を中心とした一般物体識別の精度向上,2.カメラ搭載UAVのジェスチャによる安定制御,3.ネットワークを経由した生活家電の制御,4.地上走行ロボットの安定走行のための環境認識,5.地上走行ロボットの自己位置推定とロボットハンドの制御 現在はARタイプのHMDを使用しており,ユーザは映し出された長方形の固定された仮想スクリーンを見ている.これをよりさらに自然な操作にするためには現実世界と環境にあわせたCGを提示する複合現実(MR)も検討する必要がある. また,当初の計画では複数人での協調作業を考慮していなかったことから,AR/MR/VRでの情報を複数人で共有するシステムの検討も行う必要がある.
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Causes of Carryover |
当初の計画では複数人での協調作業を考慮していなかったことから,AR/MR/VRでの情報を複数人で共有するシステムの検討準備を行っていた.そのため,当初予定していた研究調査の回数が少なくなった.また,英語論文の校閲依頼を行わなかったため予定の金額より差額が生じた.
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
複数人での協調作業を考慮した,AR/MR/VRでの情報を複数人で共有するシステムの検討において追加の機材購入が必要なことが分かったため,これらの機器の購入にあてる.また,英語論文誌・国際学会等への投稿ができなかったため,英語論文の校閲を利用しなかったが,平成29年度はこれらの投稿を行い計画通りに支出するようにする.
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Research Products
(7 results)