2017 Fiscal Year Annual Research Report
Analyzing group decision making process based on multimodal conversation modeling
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15K00300
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Research Institution | Japan Advanced Institute of Science and Technology |
Principal Investigator |
岡田 将吾 北陸先端科学技術大学院大学, 先端科学技術研究科, 准教授 (00512261)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | Social Signal Processing / 機械学習 / グループプロセス |
Outline of Annual Research Achievements |
今年度は,ディスカッションのアウトプットの評価方法を確立するため,社会心理学の知見をサーベイし, Hackmanにより提案されたProduct dimensions (PD)と呼ばれるプロダクトの評価指標を選定した. PDは建設的,アイデアの新規性,綿密さ,肯定的な内容か否か,といった19個の評価軸が定義されており,1-7のリッカード尺度で評定される.客観的な評定を行うために,グループディスカッションの参加者以外の第三者4名にアノテーションを依頼した.アノテータ間の評定一致率を計算した結果,クローンバックα値は0.42~0.72であった.この4名の評定したスコアの総和をグループディスカッションのアウトプットの数値と定義した. 会話参加者の言語情報,非言語情報(頭部動作,音声,発話ターン),コミュニケーション能力のスコアを入力として,各グループのディスカッションのアウトプットの質(PD)を推定するための機械学習モデルの構築・評価を行った. 結果として,アウトプットの 1.創造性,2.理解可能かつ明快な度合い,3.扱っている問題に対処できていない程度,4.考え方,物,事に難色を示す度合い,5.綿密さの欠如,特定の信念や意見への偏り,6.ありふれたアイデアである度合いの6つの項目の評定値を70%以上の精度で推定するモデルを構築することが出来た.線形モデルの各特徴量の重みを分析することにより,コミュニケーション能力の値,発話ターン,談話行為の遷移が重要であることが示された. 最終年度において,会話参加者の発話内容(言語情報),身振り手振り,音声といった非言語情報を計算機への入力として,ディスカッションのアウトプットやコミュニケーション能力の違いを自動分析するメカニズムを構築する目的は達成された.
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