2015 Fiscal Year Research-status Report
知識コンテンツの対話的精錬とクラウドソーシングの活用
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15K00324
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Research Institution | Ritsumeikan University |
Principal Investigator |
桑原 和宏 立命館大学, 情報理工学部, 教授 (10374092)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
黄 宏軒 立命館大学, 情報理工学部, 准教授 (00572950)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 知識ベース精錬 / クラウドソーシング / ゲーミフィケーション |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究課題は、ネットワーク上の多くの人々の共同作業により、知識コンテンツを対話的に精錬する手法を明らかにすることを目的としている。今年度は、知識コンテンツの題材として留学生の生活支援を目的としたアパートに関する知識ベースを取り上げ、知識ベース中のコンテンツに誤りがあった場合に、簡単な質問応答を通して、ユーザから誤り修正に必要なデータを獲得する手法を提案した。ここでは、参加するユーザのモチベーションを向上させるためにゲーミフィケーションの考え方を取り入れ、質問とそれに対する応答のゲームとして実装していることが特徴である。Webアプリケーションとして構成したプロトタイプシステムを使った評価実験を行い、その有効性を評価した。これにより、必ずしも知識ベースの専門家でない、一般ユーザでも、知識コンテンツの精錬に貢献できるようになることが期待できる。さらに、知識コンテンツの精錬のプロセスをシミュレートするためのモデルを提案した。知識コンテンツ精錬プロセスのシミュレーションを行うことにより、実際にシステムを運用する前に、知識コンテンツの精錬がどの程度、有効になるかをあらかじめ検証できることが期待できる。ここでは、質問応答を通してユーザから誤り修正のデータを獲得する際に、あらかじめ正解が既知の問題を含めることにより、ユーザの信頼度を推測する手法を提案し、その効果についてシミュレーション実験により検証した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
知識コンテンツ精錬のための対話スクリプトを活用した対話的精錬については、対話スクリプトと知識コンテンツ精錬との効果的な連携に課題が残っており、当初の計画よりは多少遅れている。しかしながら、ユーザのインセンティブ管理については、当初の計画より前倒しで、ゲーミフィケーションを活用した知識コンテンツの獲得・精錬手法を提案し、評価実験も行った。総合的な進捗状況としては、おおむね順調に進展していると考えられる。
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Strategy for Future Research Activity |
当初の計画より遅れている対話スクプリトと知識コンテンツ精錬の効果的な連携について重点的に取り組む。また、題材とする知識コンテンツとして、これまでは、留学生の生活支援を想定した知識ベースを取り上げてきたが、さらに失語のある方の会話支援の知識ベースへも対象を拡大することで、提案手法の汎用性を高めていく。
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Causes of Carryover |
当初、予定していた物品費が計画より少なく済んだため。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
今年度の成果発表のための旅費などに充当する予定である。
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Research Products
(3 results)