2015 Fiscal Year Research-status Report
ビッグデータからルールを抽出する多元数ニューロファジィ・クラシファイヤーの構築
Project/Area Number |
15K00333
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Research Institution | University of Fukui |
Principal Investigator |
村瀬 一之 福井大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (40174289)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | ニューロファジィ / 多元数 / クラス分類問題 / 関数近似問題 |
Outline of Annual Research Achievements |
1990 年代に提案され種々の改良などが行われてきたニューロファジィ学習法では、入力数などに応じてルール数が爆発的に増大してしまい、計算(学習)時間が増加したり精度が低下する。我々はこれまでに収束が速く精度の高い複素および4元数への拡張した誤差逆伝播学習法を提案し関数近似問題で良好な結果を得た。そこで本研究では、実データを用いた数値実験などにより、①多元数ニューロファジィでクラシファイヤーが構築できるのか、②多数例(Majority)に対する少数例(Minority)の比が小さいインバランスなビッグデータなどからのルール抽出ができるのか、③得られたファジィルールから有意義なIF THENルールが得られるのか、にチャレンジすることを目的とした。 今年度の成果は以下の2つで、それぞれ、国際論文誌と国際会議へ投稿した。 ①ルール数の爆発的増大を抑える新たなアルゴリズムを考案し、関数近似問題とクラス分類問題に適用して良好な結果を得た。simplified neuro-fuzzy (SRNF)、simplified complex-valued neuro-fuzzy (SCVNF)、simplified quaternion neuro-fuzzy (SQNF) と名付けた、実数、複素数、4元数のバージョンについて検討し、パラメーター数が劇的に減少するに伴い計算時間も減少したが、誤差は上昇しなかった。 ②枝刈法により不要なルールを削減するアルゴリズムを考案し、クラス分類問題に適用して良好な結果を得た。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本研究で新たに考案した、ルール数の爆発的増大を抑えるアルゴリズムと、枝刈法により不要なルールを削減するアルゴリズムにおいて、クラス分類問題にて良好な結果を得た。これは、本研究が最終的な目的とする、ビッグデータからのルール抽出と、飛躍的な計算時間短縮や精度向上に資すること大である。
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Strategy for Future Research Activity |
以下の2点に注力する。 ①新たに考案したアルゴリズムをビッグデータやインバランスなデータに適用し、その有効性を検証する。 ②当初からニューロファジィのオルタネティブとして提案していた、多元数ニューラルネットワークの深層学習による特徴量抽出の可能性や、ビッグデータに相応しいオンライン学習の可能性も追求する。
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Causes of Carryover |
国際会議への出席を計画していたが、諸般の理由で取止めた。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
28年度にカナダと北京での国際会議に出席予定で、その経費として使用する。
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Research Products
(4 results)