2015 Fiscal Year Research-status Report
非対称構造を持つニューラルネットのベクトル場による認知、記憶の計算論的研究
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15K00351
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| Research Institution | Aichi Institute of Technology |
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Principal Investigator |
石井 直宏 愛知工業大学, 情報科学部, 教授 (50004619)
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| Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
鳥居 一平 愛知工業大学, 情報科学部, 教授 (50454327)
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| Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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| Keywords | 非対称ニューラルネット / 非線形解析 / Quadratureモデル / ウィーナカーネル / 動きの検出 |
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| Outline of Annual Research Achievements |
生物系ニューラルネットとして、catfishの網膜のバイポーラセル、アマクリンセル、ガングリオンセル間の非対称ネットがある。この非対称構造を持つ神経系ネットワークが、動きの刺激入力に対して、その方向性と動きの速さに対して、敏感であることを計算論から導き出してきた。本研究では網膜、視覚系大脳皮質V1 野、MT 野などに見られるミクロなネットワークであるがこれら各々の部位の共通の基本構造と見なされる非対称性でかつ非線形性の回路構造がV1 野での動きに対するベクトルの生成、MT 野での冗長性を有した、より強いベクトルの生成と近傍を考慮した相対ベクトルの生成、そして、MT 野に続くMST 野でのベクトル場の生成を、これらの構造と新たに展開する方法論から導き出される機能を計算論的に明らかにすることである。従来の動きのモデルとして、対称ネットワーク構造を持つガボールフィルタを通したQuadrature Modelが、この２０数年の考え方であるが、本研究と同じ刺激条件での計算論的導出を行い、われわれが提案する非対称構造のモデルが、より一般性を有する機能を持つことを明らかにした。すなわち、従来のQuadrature Modeに対して、非対称回路とは経路の非線形性の次数を奇数次におき、もう片方の非線形の次数を偶数次にした経路をもつ非対称構造の回路は刺激の強度変化の検出および動きのある刺激の方向性に高い能力を有することを導き出した。この非対称構造のモデルでは動きの検出のため、ガボールフィルタを持つ条件はなくなる。
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| Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本研究課題で提案する動きに対するベクトルの生成が従来の動きのモデルであるガボールフィルタを用いたQuadrature Modelとどのような関係にあるか、明らかにすることを目的に、計算論的手法により比較してきた。われわれの動きの刺激条件下で、非対称構造のモデルが汎用性を有することを明らかにしてきた。おおむね、順調に進んでいるが、ベクトル生成の段階の詳細な手順の研究を行っている現状で、まだ、完成していない。
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| Strategy for Future Research Activity |
課題とするベクトル生成の後のベクトル場の生成が大きな課題である。V1野,MT野でのベクトル場の生成生成として、ベクトルの収斂、ベクトルの発散、ベクトルの回転の機構を明らかにすることである。この課題に対して、十分な検討がなされていない。このベクトル場の生成がオプテイカルフローの生成に、効率的に関わることを明らかにしたい。われわれは英国のDr.J.BeckらのCoordinate Transform Theory(2011)として、ベクトル間の作用を提案しており、本研究はさらに、動きの検出に対する、ベクトル間の作用を明らかにすることである。
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| Causes of Carryover |
本年度の計画として、設備備品費１３０万と消耗品費６０万を予定していたが、新しく購入したデータ処理のためのコンピュータシステムを小規模にしたこと及び研究の消耗品費を間接経費からの支払いしたことなどにより、８９万の次年度繰越が生じました。
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| Expenditure Plan for Carryover Budget |
研究を進めてくると、データの情報処理のコンピュータの周辺機器の劣化により、データ処理のためのシステム全体が効率よく働かない状況になって来ました。次年度は劣化したシステムの周辺機器などの購入及び研究成果の発表のため国際会議などへの出席の追加旅費をお願いしたく、繰越金をこれらの費用に充足させて頂きたいと思います。
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Research Products
(8 results)
