2015 Fiscal Year Research-status Report
複数物体の最密充填と安定性を制御する詰込みに関する研究
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15K00371
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Research Institution | National Institute of Advanced Industrial Science and Technology |
Principal Investigator |
音田 弘 国立研究開発法人産業技術総合研究所, 知能システム研究部門, 主任研究員 (40356746)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | ロボティクス / 最密充填 |
Outline of Annual Research Achievements |
物体同士が密に接触する詰込みの安定性解析とそれに基づく作業計画法を行うために、詰込まれた一つの対象物にどういう力が働くかを計測するセンサモジュールを開発し、過渡状態・最終状態の力分布を計測する。触覚センサを対象物の表面上に配置したセンサモジュールを作成し、対象物の配置順序を変更しながら計測を行いその違いを計測する。この実際の測定値を得て、順序を変更した際の力分布の推移の計測を行う。摩擦のある場合の力分布は一般には一意に決まらず、不等式で表された区間等が求まるだけであるが、その範囲内での力分布の推定を、測定値を入れたデータ同化シミュレーションによるモデル化により推測を可能とする。平成27年度の研究実績は以下の通りである。 1. 詰込力分布計測センサモジュールの開発 触覚センサを詰込対象物表面に配置した詰込力分布計測センサモジュールの開発を行った。実対象物と同じ大きさになるようセンサモジュール用対象物は表面のセンサ分だけ小さく作成した。表面の摩擦係数が大きく変わる場合は、触覚センサを実物の表面の下に配置することも行う。詰込・積載パタンの一つをセンサモジュールに置き換えて、詰込・積載時の過渡状態も含めた力分布を計測した。 2. センサモジュールによる詰込・積載時の力分布の計測 詰込・積載パタンの一つをセンサモジュールに置き換えて、詰込・積載時の過渡状態も含めた力分布を計測した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
入手可能な触覚センサは一般に高価であるが、同グループの長久保晶彦博士より、彼の共同研究先の伸縮可能な触覚センサを購入した。本センサモジュールの開発と調整において、所望のSN比が出なかったため、センサの開発者の協力を得てその調整を行った。当初より、SN比を大きくとらねば測定にかからない可能性を想定していたが、実際の詰込み対象よりも重い・大きい等、本研究の趣旨に反しない範囲で、対象物を実物より測定しやすいものに変更することも考えていたが、センサの調整で現在は測定ができている。
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Strategy for Future Research Activity |
今後の研究の推進方策としては、当初の計画に従い、下記を行う予定である。 複数個のセンサモジュールの作成として、前年度に構築したセンサモジュールを複数個作成する。複数個のセンサモジュールによる詰込・積載時の力分布の同時計測を行う。データ同化の手法を用いて、計測した力分布を初期値としてシミュレーションを行い、力分布の過渡状態の力分布を予測するモデル化と推定を行う。
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Causes of Carryover |
昨年度購入したセンサの性能があがるバージョンアップが今年度に期待できるため、1個分のセンサのフィジビリティのテストが概ね良好だったため、それを安く抑えて、今後かかると想定される複数個のセンサの費用に回すことにした。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
性能があがると期待される今年度以降に、複数個のセンサの購入を行う。
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