2016 Fiscal Year Research-status Report
企業におけるサービス価値共創プロセスの知識体系の確立
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15K00436
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Research Institution | Japan Advanced Institute of Science and Technology |
Principal Investigator |
小坂 満隆 北陸先端科学技術大学院大学, 先端科学技術研究科, 教授 (30508411)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | サービスイノベーション / サービス価値 / 価値共創プロセス / KIKIモデル / サービスドミナントロジック / サービスシステム |
Outline of Annual Research Achievements |
1.IOTなどの新しい情報技術やサービスドミナントロジックなどの新しいサービス理論を活用した“第3世代のサービスイノベーション”という新たなコンセプトを創造し、これに対するサービス価値創造を研究する第3世代のサービスイノベーション研究会をJAISTの社会人学生、企業経験者を中心に構成して立ち上げ、研究活動を進めた。 2.上記の研究成果を、300ページからなる第3世代のサービスイノベーションという著書にまとめ、出版した。この著書は、サービスイノベーションにおけるサービス価値創造の理論と応用事例を体系的にまとめている。 3.上記の研究活動で、新規性のある研究内容に関して、Asian Conference on Information Systems 2016などの国際学会発表を行った。 4.サービス価値創造モデルのKIKIモデルに関しては、高齢者教育のカリキュラム共創、ITサービス、製造業のサービス化事例などの応用を検討し、検討成果を学会発表を行った。 5.こうした研究成果を中国、マレーシアなどアジアのサービス研究者と議論し、アジアへの応用も有効であることを確認した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
サービスイノベーション研究会を組織し、新しい環境下でのサービス価値創造の理論と応用を体系化し、著書にまとめた。これは、本研究の大きな目的であり、2016年に、これを達成できた。また、国際学会発表5件を含む、学会発表を行った。残りの研究期間で、サービス価値共創プロセスのKIKIモデルの実例と応用可能性に関する検討を行う。
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Strategy for Future Research Activity |
本研究では、サービス価値共創プロセスモデルのKIKIモデルの有効性の確認や改良、価値創造プロセスの体系化も研究課題として、取り上げている。今後は、サービス価値創造事例をKIKIモデルにマッピングして、核となる部分と、応用に依存して検討する部分を明らかにして、様々なサービスにおける価値創造プロセスを検討するフレームワークを開発する。
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Causes of Carryover |
本年度は、サービスイノベーション研究会の研究メンバとの議論、執筆活動が主であった。書籍の出版を主な研究成果目標として活動を進め、当初、出版に必要な支出を予定していたが、別の費目で支出することができたので、当初予定した出版関係費用の支出をせずに済んだ。このため、年度予算の使用額を次年度に繰り越すことになった。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
本年度は、本研究をさらに良いものとするために以下の項目に予算を活用する。具体的には、 (1)学会参加、学会発表、アジア各国との交流による研究成果のグローバル展開を強化する。これに関しては、サービス学会国際会議、国内のサービス関係学会での発表、論文掲載費用、アジアの研究者との交流機会の設定、など、研究成果の外部発表の強化に努める。(2)サービスイノベーション研究会による研究内容の深化、そのための合宿を企画する。(3)研究者や研究補助員の雇用による研究成果まとめ、研究の推進、研究成果まとめの効率化のために研究者や研究補助員を雇用して効率化を図る。などを行う。
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