2017 Fiscal Year Research-status Report
ハンドジェスチャ操作によるロケーションベース方式のAR協調作業支援システムの開発
Project/Area Number |
15K00503
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Research Institution | Gunma National College of Technology |
Principal Investigator |
崔 雄 群馬工業高等専門学校, 電子情報工学科, 准教授 (30411242)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
八村 広三郎 立命館大学, 情報理工学部, 教授 (70124229)
鶴見 智 群馬工業高等専門学校, 電子情報工学科, 教授 (50217395)
雑賀 洋平 群馬工業高等専門学校, 電子情報工学科, 教授 (40280432)
李 亮 立命館大学, 情報理工学部, 准教授 (00609836)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | Location-based AR / Wearable Computing |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、①ARマーカーに依存しない、ハンドジェスチャの直観的操作によるロケーションベース方式のAR協調作業支援システムを提案する。 ②2名の複数人がAR協調作業を行うときを想定し3m×4m程度の作業範囲で、支援ができるハンドジェスチャ認識を研究する。③ユーザ同士の位置関係の計測にはロケーションベース方式を利用し、各ユーザが生成・操作したVRオブジェクト及びGUIの情報を仮想空間内に共有できるシステムを構築する。④ハンドジェスチャにより情報を伝えるAR協調作業システムの作業効率を評価実験により向上させることを目的としている。 平成29年度では、①提案システムを応用したアプリケーションとして、2名でブロックを作業空間内に配置することのできるモデリングシステムを構築し、応用システムに関する評価実験を行い、提案手法の実用化に向けての有用性に関して検証を行った。複数人が協調作業を行う上で、提案システムが有用であるかを検証するために、提案システムをベースとしたモデリングシステムを作成し、それに関してのユーザテストを行った。 ②遠く離れたところにいる作業者同士と共同作業する際、作業者全員が直接集まるためには時間や手間がかかってしまう。この対策として、ネットワークを介してVR空間を共有するといったシステムを導入した。このシステムを用いることで、あたかも遠くにいる人同士と同じ作業場で作業をしているかのような2名が同時に作業空間の共有できるロケーションベースVR方式のシステムも構築した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本研究では、提案システムを応用したアプリケーションとして、2名でブロックを作業空間内に配置することのできるモデリングシステムを構築した。提案システムの評価実験として、提案システムをベースとした、モデリングシステムを作成することで、提案手法の協調作業支援への有用性の検証を行った。アンケートの結果,以下のことが分かった。まず、上下左右の方向に対するブロックの移動よりも、正面方向への移動が難しいというものであった。これは、ブロックの変化の見え方が上下左右方向の移動と比べ少ないというものが原因であった。そこで、ブロックが移動した際には、音が出る仕組みを取り入れることが考えなれる。 また、GUIを用いた操作方法に関しては、ほとんどの被験者が直観的な方法だと言った。しかし、被験者によっては、GUIの表示位置がブロックの移動を邪魔してしまうことが分かった。そこで、ユーザによってGUIの表示方法などをカスタマイズできるようにすることで、ユーザビリティの向上ができると考える。 システム全体に関するアンケート結果としては、システムの改良において陰面処理の導入が必要であること、背景の映像とオブジェクトの同期が取れるように、システムを改良すること、協調作業をする上で相手の顔も見えたほうがいいという意見もあった。
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Strategy for Future Research Activity |
①2名が同時に作業空間の共有できるロケーションベースVR方式のシステムの評価実験を行う。②ハンドジェスチャ操作による操作がNASA-TLXの全尺度に低評価であり、特に身体的要求およびストレス値が低い値となってしまった。専用コントローラによる協調作業を記録し、その原因を評価する。
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Causes of Carryover |
理由:システム構築に必要な装置が、予定以上に安価に押さえられたため。 使用計画:研究成果の発表と評価実験に活用する。
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