2017 Fiscal Year Annual Research Report
Elucidation of the molecular mechanism of anti-fouling effects organotin compounds focused on nuclear receptors
Project/Area Number |
15K00560
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Research Institution | Suzuka University of Medical Science |
Principal Investigator |
廣森 洋平 鈴鹿医療科学大学, 薬学部, 助手 (60515956)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
永瀬 久光 岐阜薬科大学, 薬学部, 教授 (40141395)
中西 剛 岐阜薬科大学, 薬学部, 准教授 (50303988)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 核内受容体 / 有機スズ化合物 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、巻貝類における核内受容体の機能解析を行うと共に、環境化学物質に対するこれらの環境化学物質に対する生体影響を予測するための分子基盤を構築することを目的としている。本年度は、クローニングしたクロアシカサガイ、ウミヤツメPPARγに対するヒトPPARγにおけるアゴニストであるrosiglitazone、トリブチルスズ(TBT)およびトリフェニルスズ(TPT)に対する親和性について検討を行った。 クロアシカサガイPPARγおよび[3H]rosiglitazone、[14C]TPTを用いてリガンド結合実験を行ったところ、クロアシカサガイPPARγは[3H]rosiglitazone、[14C]TPTのどちらに対しても結合せず、応答性評価を反映した結果が得られた。 続いて、ウミヤツメPPARγを用いて検討を行った。[3H]rosiglitazoneを基質とし、非標識rosiglitazone、TBT、TPTを競合物質として競合阻害実験を行った。過去の検討では[3H]rosiglitazoneの濃度を50 nMで行っていたが、ウミヤツメPPARγでは有意な競合阻害が認められず、[3H]rosiglitazoneの濃度を500 nMにすることで、非標識rosiglitazone、TBT、TPT濃度依存的な放射活性の低下が認められた。一方、[14C]TPTを基質として用いた場合には、過去のヒトPPARγと同様の条件でTBT、TPT濃度依存的な放射活性の低下が認められた。しかし、rosiglitazoneは[14C]TPTのウミヤツメPPARγへの結合を阻害しなかった。 これらの結果から、TBT、TPTのウミヤツメPPARγに対する親和性はヒトPPARγとほぼ同等であったが、rosiglitazoneのウミヤツメPPARγへの親和性は、ヒトPPARγに比べると低いことが示唆された。
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Research Products
(12 results)