2017 Fiscal Year Annual Research Report
Development of advanced treatment technique of wastewater containing organochlorine compounds by hydrothermal oxidation based hybrid process
Project/Area Number |
15K00585
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Research Institution | Osaka City University |
Principal Investigator |
米谷 紀嗣 大阪市立大学, 大学院工学研究科, 教授 (80295683)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 廃棄物処理 / 触媒・化学プロセス / 水熱酸化 / キャビテーション / オゾン |
Outline of Annual Research Achievements |
最終年度では水熱酸化法とオゾン分解法の複合プロセスの開発を試みた。円筒状のオゾン溶解槽(内容積5L)に1 mMの3,4-ジクロロフェノールまたは1,4-ジオキサンを含む模擬汚染水を満たし、底部よりオゾンを所定時間(10~30分)バブリングさせた。その後、流通式水熱酸化反応装置を用いて、汚染水を水熱酸化処理した。水熱酸化処理の触媒として亜酸化銅を使用し、反応温度200℃、圧力10 MPaに設定した。その結果、3,4-ジオキサンの分解率はオゾンバブリング時間が30分の時に99%以上に達した。また、TOC除去率は74%であった。オゾンバブリングのみでは、3,4-ジオキサンの分解率は98%、TOC除去率は42%であったことから、水熱酸化法とオゾン分解法の複合化により分解が促進されたことを確認した。水熱条件下では水のイオン積が増大し、水酸化物イオンの濃度が上昇することが知られている。水中に溶解したオゾンは水酸化物イオンと反応することで最終的にヒドロキシルラジカルなどの活性酸素種を生成することから、模擬汚染水中に溶解したオゾンによる3,4-ジクロロフェノールの分解が促進されたと推測される。一方、同条件で1,4-ジオキサンを処理した場合、1,4-ジオキサンの分解率は38%、TOC除去率は15%であった。オゾンバブリングのみでは1,4-ジオキサンはほとんど分解しないことから複合プロセスにより一定の分解促進効果があることを確認したが、満足できる結果ではなかった。そこで、オゾンバブリング時に20 mMの過酸化水素を共存させて同じ処理を行ったところ、1,4-ジオキサンの分解率は99%以上、TOC除去率も87%に達することを発見した。この処理方法は1,4-ジオキサン以外の難分解性汚染物質にも有用であると期待される。
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Research Products
(4 results)