2016 Fiscal Year Research-status Report
ナノチューブ電極を用いるCO2還元/H2生成セルの構築
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15K00602
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Research Institution | Mie University |
Principal Investigator |
金子 聡 三重大学, 工学研究科, 教授 (70281079)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 炭酸ガス / 還元 / 水素生成 / 地球温暖化 |
Outline of Annual Research Achievements |
環境問題の一つにマスコミ等で報道されて周知の通り、炭酸ガスによる地球温暖化問題がある。大気中の炭酸ガスの濃度の増加は、産業水準及び人類の生活水準が向上するにつれて年々増加し、今や400ppmにもなり、2060年には今の倍になると言われている。 一方、燃料電池技術の急速な発展に伴い、超長期的には水素をエネルギー源とした水素社会が構築されると考えられている。水素ガスの供給源として、最終的には水から水素を取り出すことが想定されている。しかしながら、水から水素を取り出す技術の確立には、まだかなりの時間を要することが予想され、中長期的には化石燃料などから、水素を生成することになると思われる。しかし、副生成物として炭酸ガスや一酸化炭素が発生するため、その処理技術の確立のためにも、炭酸ガスの変換・除去技術の開発は、大変重要な意味を持ってきている。このような状況の中で、電気化学及び光電気化学法による炭酸ガスの還元技術は将来発展が期待されている最重要技術の一つとして結論づけられている。 炭酸ガス還元のための電極設計及び電極開発が、国内外のプラントメーカー・電力会社から求められてきている。本研究では、半導体ナノチューブ膜を電気化学的還元セルに組み入れ、炭酸ガスの新規反応セルを構築し、炭酸ガスの光電気化学的還元データを取得することを目的とした。本実験では、酸化チタンナノチューブ電極を利用した炭酸ガスの電気化学的還元セルの高度化を図った。 平成28年度では、半導体光電極による光電気化学的システムの低電位化が行えた。半導体ナチューブ電極を、カソード電極に用いて低電位化が行うことができた。反応系進行させることはポテンシオスタットを必要とするため、今後、系を駆動させる電位のさらなる低電位化を図る。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
酸化チタンナノチューブの作製を順調に行えた。 チタン板をフッ酸イオン存在中において水溶液中で陽極酸化を行うと、印加電圧、印加時間、電流値、水溶液の組成などを精密に最適化することにより、チタン板上に酸化チタンナノチューブが生成させることができ、陽極酸化条件を検討し、ナノチューブの直径、長さを制御できる条件を見出した。
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Strategy for Future Research Activity |
平成27年度では、半導体ナノチューブを利用した反応セルによるCO2の光電気化学的還元、及びH2の光電気化学的生成において、基礎的なデータ及び還元特性を取得した。 平成28年度では、可視光応答性の可能性がある修飾型TiO2ナノチューブ電極などを、簡易型CVD装置により作製し、その還元特性を詳細に検討した。 平成29年度では、大量の排ガスから、メタノール溶媒に物理吸収させ、連続的に光・電気化学的還元処理を行い、ナノチューブ利用した本還元セルの有効性を確認する。同時に、H2の光電気化学的生成を行い、可視光応答性を検討する。
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Causes of Carryover |
一部の購入金額が安価に購入できたため。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
消耗品に上乗せして購入する。
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Research Products
(1 results)