2016 Fiscal Year Research-status Report
越夏出来ない単年性アマモ場の群落維持機構の解明~種子供給だけで維持されるのか?
Project/Area Number |
15K00629
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Research Institution | Ube National College of Technology |
Principal Investigator |
中野 陽一 宇部工業高等専門学校, 物質工学科, 教授 (10325152)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
杉本 憲司 宇部工業高等専門学校, 物質工学科, 准教授 (40634176)
青木 薫 米子工業高等専門学校, その他部局等, 教授 (30270317)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 種子移動 / 単年生アマモ場 / 種母 |
Outline of Annual Research Achievements |
広島県竹原市の生野島および船島周辺のアマモ場を昨年に引き続き調査地域の中心として調査を行った。また、船島周辺の浅場の面積を確認するために、船舶から目視および潜水法にてGPSによりマッピングを行い、年間の面積、アマモの分布状況を把握を行った。昨年度の調査で、船島周辺のアマモ場の散布量が過去の調査と比較して1.5倍に増加しており、船島周辺のアマモの株数が増加し、越夏出来る株数も増加していた。過去、5年間の調査において、船島周辺のアマモ場は単年生であることが確認されてたが、今年度の調査では、多年生に移項してることが示唆されており、その原因については種子の移入量と生野島の趣旨散布量の関係について流況およびマイクロサテライト解析で明確にする必要がある。多年生に移行したかを確認するために、来年度も船島周辺のアマモ場にて調査を引き続き行う必要がある。 また、船島周辺の種子の移入経路を測定するために、流れアマモを採取及びマッピングを引き続き行った、昨年と同様の時期に流れアマモが観測され、生殖株、種子も昨年と同様に観測された。GPSの流況調査より、芸予諸島内の愛媛県側、安浦側などの流れアマモのサンプルを採取し、流域外となる蒲刈島、宮島の沿岸に漂着している流れアマモについてもサンプリングを行った。 流れアマモのサンプルについては、マイクロサテライト分析を行い、生野島、船島周辺の浅場のアマモ場および流れアマモとの分析を行っている。流況状況の把握を行うことによって、それらの関係について検討を行っている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
GPSにより流況状況の調査を行った結果、生野島からの流れアマモが後半に拡散していることが分かり、当初の計画よりもさらに広域の調査が必要であった。流況シミュレーションに時間がかかっている。
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Strategy for Future Research Activity |
生野島、船島周辺の浅場におけるアマモ場の現場調査を引き続き行い。シミュレーションによる流況海域とGPSの調査結果との解析を行い、生野島と船島周辺のアマモ場のとの流況上の関係について明らかにする。さらに、過去採取した流れアマモのマイクロサテライト分析結果を合わせて、生野島と船島の種子供給関係について明らかにしていく。 船島周辺のアマモ場が単年生から多年性に移項した可能性もあり、今年度も現場調査を忌避続き行い、多年生になるために必要な種子量について推定を行いたい。
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Causes of Carryover |
アマモ場の土壌の物性試験の依頼分析費用が当初の見積もりと比較して少額で済んだため、残預金が出てしまった。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
その他の費用については予定通り執行しており、計画通り進めていきたい。また、今年度も引き続き、土壌などの物性試験を行うので、その試験費用として使用する。依頼分析のサンプル量が増加出来るので、有効に使用する。
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