2017 Fiscal Year Annual Research Report
Design of Plant Factories for Nursing Home for the Elderly
Project/Area Number |
15K00679
|
Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
今泉 博子 千葉大学, 大学院工学研究院, 助教 (20746656)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
原 寛道 千葉大学, 大学院工学研究院, 准教授 (30361413)
高垣 美智子 千葉大学, 国際教養学部, 教授 (00206715)
|
Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
|
Keywords | 植物工場 / 復興支援 / 高齢者支援 / 地域学習 / 多世代交流 |
Outline of Annual Research Achievements |
今年度は、昨年度の活動をさらに発展する機会に恵まれたため、引き続き調査対象を拡大し研究を行った。 (1)公民館において植物工場を活用し子どもと高齢者との交流をはかる取り組み:昨年度から活動を行っている増田西公民館において、小学生を対象とした半年間の連続ワークショップを行った。小学生が栽培環境を変更できる小型植物工場を公民館ロビーに設置し、小学生が栽培し収穫したしそを用いて郷土料理・しそ巻きの新しいレシピを考案するという取り組みである。ワークショップの一環として、被災者コミュニティ施設・駅前サロンの利用者(高齢者)と一緒に試食会を行ったり、11月の公民館祭りにて地域住民(大多数が高齢者)へ考案したしそ巻きを配布し意見を伺ったりする活動を行い、小学生と高齢者が交流できる機会を多数設けた。子どもが主となり行う活動は高齢者をはじめとして多くの地域住民の注意をひきつけるものとなり、子どもにとっても地域住民のつながりを体感する学習機会となっていた。 (2)地元高校生と仮設住宅住民および災害公営住宅へ移った住民との交流の場づくり:宮城県農業高校の植物工場部員とともに植松入生仮設住宅にて7月と12月に交流イベントを行った。本仮設住宅は2018年に閉所となるため、12月は最後のイベントとして既に災害公営住宅へ移っている住民も呼んで行い、今後の人と人のつながりを確認する機会にすることができた。高校も来年度より仮設校舎から新校舎に移るため、高校に設置した植物工場を地域復興に関係づけながら活用していく方針を確認し合った。愛島雇用促進仮設住宅に設置していた植物工場は公営住宅に近い閖上公民館へ移設を行い、今後も住民が活用していけるよう状況を整備した。公営住宅住民は高齢者が大半を占め、街が整備されていないことから住民が周囲から孤立した状況が続くため、植物工場を活用した支援が引き続き有効となると考えられる。
|