2017 Fiscal Year Research-status Report
「茶」のトランスフォーム~「関係性の美学」デザイン理論の探求
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15K00695
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Research Institution | Kyoto City University of Arts |
Principal Investigator |
森野 彰人 京都市立芸術大学, 美術学部/美術研究科, 准教授 (30453088)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
藤野 靖子 京都市立芸術大学, 美術学部/美術研究科, 教授 (50363966)
松井 紫朗 京都市立芸術大学, 美術学部/美術研究科, 教授 (60275188)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 陶磁器 / 茶会 / 関係性 |
Outline of Annual Research Achievements |
29年度は「行為」「形」への抽出から「関係性の美学」デザイン理論の探求を開始するとともに、「「茶」のトランスフォーム」の実践そしてさまざまな美的経験モデルの提案を行った。美的経験モデルを用い、ヒト、モノ、コトの相互関係の中から新しい価値創出の実態と所作と結びついた道具として、人と人、人とものをどのように関係づけ、どのように新しい文脈を形作るかを多角的に検証した。 美的経験の為のさまざまなモデル、「「茶」のトランスフォーム」の実践成果として、研究代表者の森野は昨年の中国調査で得た様々な中国文様の見識から様々な道具の制作を行った。吉祥文様の持つ意味と文脈が道具を単に使うものから人と人を結びつけるものへ変換する事は、本研究の目標である近代の自律した美的価値に基づくデザイン理論にかわる「関係性の美学」デザイン理論へ結びつくものです。その他、研究代表者の森野はアートミーツケア学会2017年度総会ににおいて本学学長の鷲田清一を席主に「不意の茶会」を監修した。奈良の「たんぽぽの家」のアーティストと共同で道具や空間を作り出し、実験的茶会を実施した。また、共同研究者の松井と共に、京都下鴨神社「鴨社資料館秀穂舎」にて実験的茶会を実施した。最終年度に「茶」のトランスフォームの実践を複数回予定していましたが,研究代表者・森野彰人が京 都市立芸術大学移転に伴う大学業務で多忙を極めており,美的体験のための様々なモデル試作と実験的茶会の開催を予定どおり行うことができなかったため,研究期間の延長を申請しました。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
研究代表者・森野彰人が京都市立芸術大学移転に伴う大学業務で多忙を極めており,美的体験のための様々なモデル試作と実験的茶会の開催を予定どおり行うことができなかったため。
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Strategy for Future Research Activity |
30年度は再度は、中国で再調査と美的体験モデルの試作を行う他、これまでに試作してきた道具などを用いた「「茶」のトランスフォーム」実践の集大成として、実験的な茶会を京都市立芸術大学@KCUAギャラリーで実施し成果発表とする。
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Causes of Carryover |
人件費としての支出がなかったこと、美的体験装置、モデル試作費としての消耗品費が安く実施できた事に加え、研究代表者・森野彰人が京都市立芸術大学移転に伴う大学業務で多忙を極めており,美的体験のための様々なモデル試作と実験的茶会の開催を予定どおり行うことができなかったため。
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