2018 Fiscal Year Annual Research Report
Transform of tea ceremony ''Aesthetics of relationship''
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15K00695
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Research Institution | Kyoto City University of Arts |
Principal Investigator |
森野 彰人 京都市立芸術大学, 美術学部/美術研究科, 准教授 (30453088)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
藤野 靖子 京都市立芸術大学, 美術学部/美術研究科, 教授 (50363966)
松井 紫朗 京都市立芸術大学, 美術学部/美術研究科, 教授 (60275188)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 茶 / 茶会 / 関係 |
Outline of Annual Research Achievements |
30年度はこれまで「関係性の美学」デザイン理論から制作された美的経験モデルと様々な「場」と組み合わせ、最終年度に予定していた、本学附属施設ギャラリーアクアを利用した展覧会に替わり、「茶」のトランスフォーム」の実践として様々な実験的な「茶会」を行った。8月「アーティスト×モノ×茶会」として田村友一郎「叫び声/Hell Scream」において「嘯く茶会」を実施した。展覧会場を地獄に見立て閻魔大王からの濃茶に始まり、カウターテナーの歌声に導かれ忘却の茶を飲み地獄から解放される展開の茶会とした。次に「身体的相互行為と茶会」として下鴨神社三井別邸茶室において人類学者木村大治、本学日本伝統音楽研究センターの藤田隆則に参加していただき、身体的・感覚的な相互行為の空間としての「茶会」におけるコミュニケーションの技法に着目し、見る/見られる場、鑑賞/交流の場としての茶会を実践した。次「茶会における鑑賞と交流」として京都御所「翠寿亭」において煎茶一茶庵次期家元佃梓央の参加していただき、戦国武将の抹茶と江戸町人の煎茶の双方を実践し、それぞれが持つ「行為」「形」「人」について考察した。また、「状況のアーキテクチャー」展においては、本プロジェクトに関わった関係者を一同に会し大茶話会と称した茶会を実践した。これらの「茶会」は「茶」のトランスフォーム」の成果発表として、文化庁「大学を活用した文化芸術推進事業」である「状況のアーキテクチャー」の人材育成講座の講義として行った。これらとは別にハワイマウナケア山頂にある「国立天文台ハワイ観測所すばる望遠鏡」にて「手に取る宇宙」茶会を実施した。海外スタッフや日本からの研究者合わせ、およそ20名が参加した。今年度は昨年度から持ち越しされていた「茶」のトランスフォーム」の実践として美的体験のための様々なモデルを用いた、茶会を計5回実施することができた。
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