2017 Fiscal Year Annual Research Report
Basic study on urban design criteria considering visual behavior
Project/Area Number |
15K00704
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Research Institution | Osaka Institute of Technology |
Principal Investigator |
西應 浩司 大阪工業大学, ロボティクス&デザイン工学部, 教授 (70364239)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 街路パターン / 迷路探査 / 空間認知 / 都市計画 / 空間的サイン |
Outline of Annual Research Achievements |
1.研究の目的:異なった性質を持つ街路パターンを組み合わせることで、多くの利用者にとって望ましい街路空間を創出することが可能だと考えられる。本研究では、実験による検討で都市設計基準として利用できる結果を得ることが目的である。2.研究の内容:本研究では、代表的な2つの異なる街路パターンをどのように混在させれば、歩行者が歩いて分かりやすい空間になるのかについて検討した。2017年度は2016年度の実験協力者(男性45名、女性25名)に男性25名、女性6を追加した。実験ルートは同一距離で、不規則に曲がった街路(街路IR)、格子状の街路(街路GR)の混合比率を変えたものを使用した。ルートを設定して3種類の街路パターン(街路A:街路IR 50%街路GR 50%、街路B:街路IR 30%街路GR 70%、街路C:街路IR 70%街路GR 30%)を作成した。街路CGでの動画案内と実験者が先導する歩行案内の2種類でルート案内を行った。案内後、実験協力者は地図を描き、実際の街路でルートを歩行した。歩行実験終了後、アンケートを行った。最終年度は2016年度、2017年度の合計の101名分を分析の対象とした。3.分析:3つの街路においてGoalまでの街路歩行到達Link数、街路別平均歩行速度、方向感覚誤差、アンケート難しさレベルの平均値から3つの街路の特徴を街路の全体的な性質について分析した。これらのデータを点数化し整理したうえで、比較を行った。4.考察:点数化データを比較した結果、実際に街路を歩いて覚える場合、あるいは将来的にCGによる街路空間内の設計基準として考えるといった、いずれの場合でも街路Bが適切であると推察される。街路B(街路IR 30%街路GR 70%)でGRが多い方が歩きやすいのは、空間認識の記憶モードの変更が、複雑に曲がった街路の距離の多さによって困難になることが原因だと考えられる。
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