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2015 Fiscal Year Research-status Report

実態調査に基づく家計管理方法の提案

Research Project

Project/Area Number 15K00719
Research InstitutionSaitama University

Principal Investigator

重川 純子  埼玉大学, 教育学部, 教授 (80302503)

Project Period (FY) 2015-04-01 – 2019-03-31
Keywords家計管理 / 世帯内経済関係 / 家計簿
Outline of Annual Research Achievements

本研究の目的は、家計管理の実態を調査し、今後の家計管理の課題・方法を検討することである。今年度は、家計管理の実態推定のための基礎資料の作成、家計管理を内容に含む調査の整理、家計管理実態に関するヒアリングを実施した。
ヒアリングは3名(既婚女性)に実施した。利用する媒体は3名とも冊子家計簿である。電子メディアによる家計管理普及前から記帳していることもあると思われるが、計算力など維持のためにあえて冊子利用との意見もあった。妻就業の場合にも、銀行振込の夫給与も一旦引き出し妻が一括して管理し、意思決定を含め、日常的家計管理を妻が担っている。住宅購入や金融商品選択などでは、夫妻で相談は行われているが、夫妻の職業により夫妻間の主導的な役割分担に相違が見られ、家計として合理的な対応が行われている。
夫妻間の関係に焦点をあてた家計管理を調査内容に含む「消費生活に関するパネル調査」(家計経済研究所)を用い、家計管理パターン実態を調査した。1993年、2003年、2014年各回の有配偶者について夫妻の収入の管理形態をみると、全収入を一旦一括する割合は1993年には約6割であったが、2014年には約5割へ低下している。全てを一括しないが家計管理者が全体を把握可能と考えられる割合も低下傾向にはあるが、3分の2を占める。独立性の高い支出分担の採用割合は近年でも約5%である。2015年まで調査継続した有配偶継続者対象を5つのコーホートに分け20歳代後半の家計管理を比較した結果、いずれのコーホートも妻が一旦一括する者が過半数を占めているが、若いコーホートでは割合が低く、相対的に共同度が低い。2014年調査により家計管理と家計簿記帳の関係をみると、支出分担の場合には家計簿記帳をしない割合が高く、また、妻の稼得への貢献が高いものの節約は困難と考えており、経済的な生活設計に関して話し合いの必要性が示唆される。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

平成27年度は、家計管理に関する先行研究・調査の整理と家計消費変動幅推定用の生活用品の使用・耐用期間に関する資料確認、算出方法の検討を予定していた。使用・耐用期間に関して耐久財の資料を整理したが、変動幅の推定は次年度実施予定である。家計管理については、利用可能なデータの分析とヒアリングにより実態把握を行った。単身者へのヒアリングは行うことができなかったが、データ分析の結果は学会で発表を予定しており、おおむね順調に研究が進展していると評価することができる。

Strategy for Future Research Activity

家計消費変動幅の推定について、まずは個別品目の一覧が作成されている最低生活費のリストにより消費支出の変動幅の推定を行う予定である。家計管理について、前年度に引き続き「消費生活に関するパネル調査」を用い、夫妻関係に焦点をあてた管理方法の変化の分析を行う。また、独自の家計管理実態調査にむけて、特に電子メディアによる具体的な家計管理方法の現状を調査する予定である。これらの分析、調査をもとに調査票を作成し、家計管理実態調査(ウェブ調査)を実施予定(実査はウェブ調査会社に委託予定)。本研究で予定しているもう1本の柱である家計簿記帳活動・家計管理学習活動について、これまでに関係者にうかがったところ、近年は必ずしも活発に行われていないようであるが、まずは活動を実施している生協等の機関にヒアリングを行い、具体的活動内容や参加者、効果の認識などを調査する予定である。

Causes of Carryover

現有品は古くなっていたためパーソナルコンピューターを購入予定であったが、不調ながら使用し続けられたため購入を次年度に見送った。また、調査会社を介してグループインタビューを予定していたが、異なる3地域の方にインタビューをすることが可能となったため、調査会社への支払は発生せず、旅費が発生した。

Expenditure Plan for Carryover Budget

次年度の主な支出予定は新規パーソナルコンピューター及びその関連品の購入と前年度成果発表のための旅費である。

  • Research Products

    (2 results)

All 2016

All Presentation (2 results) (of which Int'l Joint Research: 1 results)

  • [Presentation] A study on money management system of married couples in Japan2016

    • Author(s)
      Shigekawa, Junko
    • Organizer
      XXIII International Federation for Home Economics World Congress 2016
    • Place of Presentation
      Daejeon Convention Center, Korea
    • Year and Date
      2016-08-03
    • Int'l Joint Research
  • [Presentation] 夫妻間の家計管理パターンの現状2016

    • Author(s)
      重川純子
    • Organizer
      日本家政学会第68回大会
    • Place of Presentation
      金城学院大学(愛知県名古屋市)
    • Year and Date
      2016-05-29

URL: 

Published: 2017-01-06  

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