2017 Fiscal Year Annual Research Report
The Relationship between Young Children's Life Rhythm, Physical Fitness and Physical Activity Amount in a Night-Type Society
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15K00739
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Research Institution | Kyoto Notre Dame University |
Principal Investigator |
石井 浩子 京都ノートルダム女子大学, 現代人間学部, 准教授 (70353141)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
前橋 明 早稲田大学, 人間科学学術院, 教授 (80199637)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 幼児 / 生活習慣 / 夜型社会 / 体格 / 身体活動量 / 体力・運動能力 / 家庭支援 / 健康づくり |
Outline of Annual Research Achievements |
(1)平成29年度は、1道2府8県の乳幼児の生活習慣調査および体格の測定を実施し、その結果を図表にまとめた。さらに、5・6歳児を対象に、体力・運動能力測定と身体活量の測定を、大阪府、岡山県、広島県で実施した。調査および測定で得られた結果を、もとに、個別健康カードを作成し、園や保護者にフィードバックした。そして、幼児の生活習慣と体力・運動能力や身体活動量との相互の関連性に分析を加え、検討した問題改善策を、保護者と保育園、ならびに行政や保育・教育団体へフィードバックした。就寝時刻の遅さの改善を図るために、保育計画の中に取り入れるべき運動実践を提案した。 (2)生活調査の結果、午後10時以降に就寝する幼児の割合は約2割であり、2011年度の調査時よりも減少していたが、幼児が夜間に必要とされる10時間以上の睡眠を満たしていない幼児の割合は変化がなく、約7割確認された。夜間の睡眠時間が9時間30分未満の短時間睡眠児が3割程度確認され、翌日に精神的な疲労症状を訴えることが懸念された。朝、起こされて起床する幼児は、男女ともに加齢に伴って増加し、3歳以上児になると3~5割いたことから、就寝時刻の遅れや睡眠時間の短さから自律起床ができていないことが推察された。あわせて、朝の機嫌のよくない子どもが1割程度確認されたことも、このような睡眠習慣の乱れが影響しているものと推察した。 これらのことから、夜型化した生活が翌日の生活に悪影響を及ぼしていることを確認した。保育園に子どもを通園させている保護者は、、仕事と家事・育児の両立をしていることから、夜型の生活を朝型に改善することは、とても困難な状況であった。そこで、園で、子どもの日中の運動量を増やし、その夜には心地よく疲れて就寝が早まり、睡眠時間を確保していくことが求められた。園のデイリープログラムや保育内容に活動的なあそびや運動の時間を取り入れることが必要とされた。
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