2017 Fiscal Year Research-status Report
住民主体の互助活動を推進する地域リハビリネットワーク構築に関する研究
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15K00741
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Research Institution | Osaka University of Economics |
Principal Investigator |
高井 逸史 大阪経済大学, 人間科学部, 教授 (70635937)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 身体活動 / 可視化 / 身体活動強度 / 泉北ニュータウン / 医療専門職 |
Outline of Annual Research Achievements |
身体活動計を用い、日ごろの身体活動の可視化による運動習慣の継続性や行動変容について、調査分析を実施した。対象者は丘陵地である泉北ニュータウン在住の高齢者12名である。就寝と入浴以外は身につけてもらった。身体活動強度の表示は座位(1Mets未満)、低強度(日常:1Mets以上3Mets未満)、低強度(歩行:1Mets以上3Mets未満)、中強度(日常:3Mets以上)、中強度(歩行:3Mets以上)と5段階に分類し、それぞれの強度の時間を算出した。期間は3カ月とした。月1回個人の身体活動を理学療法士や管理栄養士、看護師等が確認し、身体活動の状況をお互いに把握した。さらに医療専門職の立場からアドヴァイスがあれば助言した。身体評価としては、バランス能力や下肢筋力、歩行速度などを計測した。結果、身体活動計を常時身につけている被験者は、身体評価の項目すべてにわたり改善する結果となった。一方、どちらかといえば積極的に身につけなっかた被験者はバランス能力、筋力は大きな変化はなかった。専門職のアドヴァイスは被験者の「中強度」活動時間を先月と対比し、少しでも増やすことを目標にアドヴァイスした。被験者全員、中強度の身体活動時間は有意に増加する結果が得られた。増加した中強度の身体活動の中身については、「日常生活」によるものより「歩行」の方が占める割合は大きかった。つまり、今回対象としたニュータウン在住の高齢者の身体活動強度を上げるには、日常生活の活動よりも、丘陵地を活用した屋外歩行の方が優位となる結果であった。座位時間については、さらに大きな違いが得られなかった。 泉北まちびらき50周年事業にひとまちプロジェクトと協働し「緑道ウォーク」のイベントを実施した。5月から12月の10カ月の間に計6回のウォークイベントを企画し実施した。総数のべ726名の方が参加した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
身体活動計を用いた活動状況の可視化による効果検証は実施できた。しかしながら被験者を十分に確保することが出来ず、介入群とコントロール群の2群に分けた介入試験ができなった。しかも用いた身体活動計のメンテナンスが十分にできず、不具合が生じた身体活動計の修繕やケアできず、介入試験が実施できなかった。
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Strategy for Future Research Activity |
身体活動状況については問診票などを用い、運動やスポーツなど身体活動強度の高い人とそうでない人の介入群とコントロール群に分け、食や栄養の摂取と運動機能や認知機能の関連性を検証する介入試験を実施する予定である。また健康状態の可視化による運動機能や認知機能に及ぼす影響も検証する予定である。
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Causes of Carryover |
介入試験を実施する予定で準備をすすめていた。ところが被験者を応募したが必要な人数を集めることが出来なかった。しかも被験者の身体活動を計測する身体活動計に不具合が生じてしまい、正確なデータ収集が難しいと判断し、介入試験の実施を中止した。そこで、次年度では問診表を用い身体活動を把握し、栄養状態と身体活動状況が運動機能や認知機能に及ぼす影響を検証する予定である。
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Research Products
(6 results)