2017 Fiscal Year Annual Research Report
Development of diaper materials with effective deodorizing function in aging society
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15K00747
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| Research Institution | Ochanomizu University |
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Principal Investigator |
仲西 正 お茶の水女子大学, 基幹研究院, 教授 (90198143)
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| Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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| Keywords | オムツ / 高分子ゲル / 吸水性 / 溶質選択的膨潤 / 消臭 |
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| Outline of Annual Research Achievements |
本研究課題では，ゲル材料や消臭機能布からなり，尿量が乳児よりも多い高齢者などに適した高機能オムツ素材の設計指針を得ること目的とした．最終年度に実施した研究の成果は次の通りである．
グルタルアルデヒドにより架橋した完全および部分鹸化型ポリビニルアルコール（PVA）ゲルを調製し，グルコース，ガラクトース，マンノース，フルクトースの４種類の糖水溶液中における膨潤度を測定した．完全鹸化型PVAゲルの場合，グルコースとガラクトース水溶液中でゲルは純水中よりも収縮した．一方，マンノース水溶液中ではゲルは逆に膨潤するという興味深い現象を見出した．部分鹸化型PVAゲルについては，すべての糖水溶液中で純水中よりも収縮し，同じ糖濃度で比較すると，完全鹸化型PVAゲルよりも収縮した．糖水溶液中では，PVAの水和水の減少と，PVA分子間の水素結合の切断という，ゲル膨潤に対してそれぞれ負と正の効果を持つ機構が共存していると考えられた．また，糖の違いにより膨潤度に違いが見られたのは，糖の立体構造，特にヒドロキシ基の位置と向きが，糖の水和水の構造に違いをもたらし，その結果として，水和水を介しての糖とPVA間の相互作用に影響するためと考えられた．
研究期間全体を通じて実施した研究の成果について以下に述べる．本研究課題では，オムツ素材モデルとしてPVAおよび荷電PVAを，尿モデルとして，純水，アミノ酸水溶液，糖水溶液などを用いて膨潤度を測定し，溶質特異的な膨潤を観察した．結果を考察し，ゲル中の水の状態や，水とゲル構成高分子間，水と溶質間の相互作用がゲルの膨潤すなわち吸水性に影響していることを示した．また，媒染染色による布への消臭機能加工についての検討においては，加工方法と，におい物質の分解や吸着などの消臭機構との関係を示すことができた．高機能なオムツ素材設計に役立つ指針が得られたと考える．
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Research Products
(2 results)
