2017 Fiscal Year Research-status Report
ポジティブ感情をもたらす住環境デザインと暮らし方による温暖化対策
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15K00757
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Research Institution | Kyoto Prefectural University |
Principal Investigator |
松原 斎樹 京都府立大学, 生命環境科学研究科, 教授 (80165860)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
澤島 智明 佐賀大学, 教育学部, 教授 (40404115)
合掌 顕 岐阜大学, 地域科学部, 准教授 (40303490)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 温暖化対策 / 住宅 / 室温 / 視覚刺激 / 感情 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では視覚・聴覚要因等を活用した暮らし方が総合的快適感を向上させ,省エネルギー効果をもたらすことについて,新たな仮説を導入して深化させることを目的としている。 2017年度は学生(下宿生,実家生)を対象として,住まいでの意識・行動,価値観,暖冷房の仕方等の項目について,アンケート調査を行った。アンケートは調査依頼書を420部配布し, インターネットを利用して264件の回答を回収した(回収率62.9%)。さらに,追加で20-39歳,40-59歳,60-79歳の年齢別の対象者へのWEBアンケート調査をおこなった。現在分析中である。被験者実験に関しては,当初の予定は完了しているが,発展的な追加実験を行った。実験期間は2018年2月20日~3月9日であり, 被験者は健康な大学生24人であった。室温条件は23℃と18℃(ともに50%RH)の2条件, 室内の色彩は暖色と寒色の2条件, および2段階の感情状態を教示によってコントロールした。評価指標は,感情評価尺度(7段階9項目),環境評価尺度(7段階10項目)の申告および皮膚温の測定を行った。現在分析中である。モニター調査は, 8戸の住宅,および居住者24名とし, 10月から開始している。ヒアリング調査および温湿度実測調査は2018年3月16日から3月24日に行った。温湿度実測調査は小型温湿度データロガーを使用し, 室温(FL+100mm, FL+1000mm, FL+1800mm), 外気温, 室内湿度, 外気湿度を測定している。 研究成果の一部は,2017年度の日本建築学会大会(広島)および人間・環境学会(大阪)でも発表を行った。さらに,2018年度の日本建築学会大会(仙台)および人間・環境学会(東京)でも発表を行う予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
被験者実験,アンケート調査は,追加実験,調査を行っており,当初計画を上回る成果をあげつつある。WEBアンケート調査に関しては,「ものと事柄」の分析および「能動的行動」の分析を完了した。住宅調査のうち,町家型住宅と現代型住宅の事例調査および地域でのアンケート調査は完了して分析もほぼ完了している。さらに単身者住宅を追加の対象として調査を完了している。 省エネルギーにつながると考えられる暮らし方を実践してもらうモニター調査が,当初計画よりも遅れており,実施が昨年の10月になった。
以上を総合すると,少し遅れている,と評価できる。
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Strategy for Future Research Activity |
モニター調査を予定通り遂行し,データの分析,論文投稿,報告書作成を行う予定である。
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Causes of Carryover |
モニター調査の実施が遅れているため,9月まで調査を継続して,その後,分析・考察を行う予定であるため。
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Research Products
(8 results)