2017 Fiscal Year Annual Research Report
Study on self-sustaining living environment support switch based on needs survey of neurological disorder
Project/Area Number |
15K00762
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Research Institution | Kogakuin University |
Principal Investigator |
田中 久弥 工学院大学, 情報学部(情報工学部), 教授 (80296384)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | ALS / 脳波 / P300 / BCI / 眼電位 / EOG |
Outline of Annual Research Achievements |
寝たきりで四肢動作・発話が不自由な神経難病者の自立生活を支援するために,生体スイッチを利用した生活環境を構築しその効果を明らかにすることを目的として研究を行った。具体的にはALS患者(筋萎縮性側索硬化症者)のための脳波による文字入力システム,眼電位による家電スイッチ操作システムを開発した。 脳波による文字入力システムは,コンピュータの画面刺激に反応する脳波をオンライン分析することにより,ひらがな文字をコンピュータに綴るシステムである。本研究は患者への刺激を少なくするために文字入力時間を短縮できる新たな文字入力推定手法を提案した。個人の脳波反応特性に合った画面刺激の調整アルゴリズムを開発し,検出精度を維持しながら文字入力時間を削減できた。健常者の最良で33.6秒/文字から9.4秒/文字に短縮し,被験者9人の平均は約14秒短縮した。ALS患者では,全被験者2名に対して最良で33.6秒/文字から21.1秒/文字に短縮した。 眼電位による家電操作システムは,EOG検出アルゴリズムと家電操作システムを研究した。Doubled Constant to RMS (DCR)法では,Ratio of EOG and RMS (RER)法2種類の検出方法を考案し10名の被験者に対して家電操作のオンライン実験を行い比較した。DCR法ではHit率(意図通りスイッチが入力できた割合)が83%,FA率(意図しないときにスイッチが入力された割合)が13%,RER法ではHit率が82%,FA率が14%であった。既報の研究では80%前後であるのに対して,本研究の成果は70~100%の精度で検出できた。 今後は様々な神経難病患者に対して本研究の成果を適用した実証実験を行う。
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Research Products
(4 results)