2018 Fiscal Year Annual Research Report
A study to utilize apartments and housing complex as a place of the life of children
Project/Area Number |
15K00767
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Research Institution | Japan Women's University |
Principal Investigator |
江川 紀美子 日本女子大学, 家政学部, 助教 (90630781)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
定行 まり子 日本女子大学, 家政学部, 教授 (80235308)
小池 孝子 東京家政学院大学, 現代生活学部, 准教授 (50508778)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 保育所 / 転用 / 施設整備 / 認可施設 / 認可外施設 / 小規模保育事業 |
Outline of Annual Research Achievements |
保育施設に対するアンケート調査を実施し、施設建物の転用のについて実態把握を行った。 調査対象とした施設のうち、約17%が既存建物を転用して施設を整備しており、「事務所」からの転用、次いで、「幼稚園の教室」、「集合住宅の1室」が多くなっているものの、「その他」が多く、多種多様な用途の建物を保育施設として活用していることが判明した。 仙台の認可外保育所から認可保育所へ移行した事例と、東京都の認可外保育所から小規模保育施設へ移行した事例を対象とし、転用時の施設計画や転用時の工事内容などの詳細の調査を行った。その結果、施設開設場所を探すときには、「広さ」「安全確保」「用途変更が可能」「二方向避難の確保」が課題であり、これらのことが満たす物件を探すことが困難であることが分かった。また、限られたスペースでありながら全面的な改修工事となるケースが多く、コストがかかっている様子が見られた。 既存建物が耐震基準を満たしておらず、建物所有者負担で耐震工事を実施し、保育施設として整備したり、避難階段の関係で、5階から3階に移動し、さらに屋内階段に附室を設置することで開設を実現するなどの工夫がみられ、施設運営者のみならず、建物の改築に建物所有者の理解を得ることが重要であることが分かった。 また、東京都の小規模保育施設を対象に環境調査を実施した。二酸化炭素濃度と粉じん濃度の結果より、子どもの生活に合わせて、使用する部屋を制限しこまめに清掃を行ったり、窓、排煙窓を開けたりしていても、それぞれの濃度は高い状況が確認された。有効な換気方法の確保が課題であることが判明した。
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