2015 Fiscal Year Research-status Report
ブロッコリースプラウト抽出物による炎症制御及びエネルギー代謝調節機構の解明
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15K00813
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Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
長田 直人 金沢大学, 脳・肝インターフェースメディシン研究センター, 特任助教 (70456408)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | エネルギー代謝 / 肥満 / 慢性炎症 |
Outline of Annual Research Achievements |
1. ブロッコリースプラウト抽出物が摂食量や運動量を変化させることなく、高脂肪食によるマウスの肥満、脂肪肝、及び糖代謝異常を改善することを新たに見出した。 2. ブロッコリースプラウト抽出物はマウスのエネルギー消費量と体温を上昇させることを見出した。 3. ブロッコリースプラウト抽出物が高脂肪食によるグラム陰性菌プロテオバクテリアの増加を抑制していた。 4. ブロッコリースプラウト抽出物が高脂肪食による肝臓と内臓脂肪組織における炎症惹起性M1マクロファージ浸潤を抑制することを見出した。さらに、肝臓と脂肪組織において、炎症性サイトカイン、ケモカインのmRNA発現を抑制していた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
ブロッコリースプラウト抽出物によるマウス個体レベルでのエネルギー代謝調節に与える影響を評価することができた。そのメカニズムとして、ブロッコリースプラウト抽出物は高脂肪食によって変調をきたす腸内細菌バランスの是正をかいして、肝臓や脂肪組織における慢性炎症を改善することを見出している。これまでに計画した研究項目の半分以上を実施することが出来ており、研究は順調に進んでいる。また、これまでの成果を国際学会で発表することが決定している。
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Strategy for Future Research Activity |
ブロッコリースプラウト抽出物の機能性成分であるスルフォラファン配糖体は、生体内で加水分解を受けて活性体のスルフォラファンとなる。Nrf2は解毒化酵素や抗酸化酵素のみならず500以上の遺伝子の発現を調節していることから(Chorley BN, Nucleic Acids Res. 2012)、ブロッコリースプラウト抽出物もNrf2を介して多面的な作用を発揮することが予想される。しかし、これまでNrf2とエネルギー代謝や炎症・免疫応答関連の遺伝子発現との関係は十分に明らかにされておらず、BSEの抗肥満・抗糖尿病効果のうち、どの程度がNrf2に介在されているかは不明である。本研究では、スルフォラファンによってNrf2を介した抗酸化能の亢進が起こらないNrf2欠損マウスにおいて、ブロッコリースプラウト抽出物の効果を解析し、Nrf2依存的、または非依存的な効果を検討する。
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Research Products
(4 results)